一級建築士の過去問
令和2年(2020年)
学科4(構造) 問81

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

一級建築士試験 令和2年(2020年) 学科4(構造) 問81 (訂正依頼・報告はこちら)

鉄筋コンクリート構造における付着、継手及び定着に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 柱の付着割裂破壊を防止するために、柱の断面の隅角部の主筋には太径の鉄筋を用いることとした。
  • 鉄筋の継手については、継手位置の存在応力にかかわらず、母材の強度を伝達できる継手とした。
  • 柱に定着する梁の引張鉄筋の定着長さにおいて、SD295Aの鉄筋を同一径のSD390の鉄筋に変更したので、定着長さを長くした。
  • 独立柱の帯筋の端部(隅角部)に 135 度フックを設け、定着させた。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

正解は1です。

1.設問の記述は誤りです。
柱断面の一辺に多数の鉄筋を配置したり、隅角部に太い鉄筋を配置した場合、付着割裂破壊が生じやすくなります。

2.設問の通りです。
鉄筋の継手については、母材の強度を伝達できる継手とします。

3.設問の通りです。
強度の高い鉄筋を用いると仕口面における鉄筋の応力度が大きくなるので、必要定着長さは長くなります。

4.設問の通りです。
帯筋の末端は135°フック、余長6d以上にします。
また、フックを設けず、継手をフレアグルーブ溶接、機械式継手、アプセットバット溶接、フラッシュバット溶接としてもよいです。

参考になった数9

02

正解は1です。

1.✕

隅角部に太い鉄筋を用いると、より大きな応力が作用するため、付着割裂破壊が生じやすくなります。

2.〇

鉄筋の継手については、母材の強度を伝達できる継手とします。

3.〇

必要定着長さは、鉄筋径が同じ場合はSD295AよりSD390の方が長くなります。

4.〇

帯筋の末端は、135°フック、余長6d以上にします。

参考になった数4

03

この問題は鉄筋コンクリート構造における付着、継手、定着に関する問題です。付着、継手、定着それぞれの役割をしっかり理解することが必要です。

選択肢1. 柱の付着割裂破壊を防止するために、柱の断面の隅角部の主筋には太径の鉄筋を用いることとした。

誤りです。

隅角部に太い鉄筋を用いたり、柱の一辺に多数の鉄筋を配置したりすると、付着割裂破壊が生じやすくなります。

選択肢2. 鉄筋の継手については、継手位置の存在応力にかかわらず、母材の強度を伝達できる継手とした。

正しいです。

鉄筋の継手には種類が多数あり、全てにおいて継手位置の存在応力に関わらず強度を伝達できる継手とする必要があります。

選択肢3. 柱に定着する梁の引張鉄筋の定着長さにおいて、SD295Aの鉄筋を同一径のSD390の鉄筋に変更したので、定着長さを長くした。

正しいです。

鉄筋の強度が高いほど流れる応力も大きくなるため、必要定着長さが長くなる場合があります。

選択肢4. 独立柱の帯筋の端部(隅角部)に 135 度フックを設け、定着させた。

正しいです。

柱の帯筋の端部は135°フック、余長6d以上とすることが適切です。

参考になった数0