一級建築士の過去問
令和4年(2022年)
学科3(法規) 問27

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問題

一級建築士試験 令和4年(2022年) 学科3(法規) 問27 (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述のうち、「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」上、誤っているものはどれか。
  • 建築主は、非住宅部分の床面積の合計が300m2の建築物を新築しようとするときは、その工事に着手する日の21日前までに、当該行為に係る建築物のエネルギー消費性能の確保のための構造及び設備に関する計画を所管行政庁に届け出なければならない。
  • 特定建築主は、新築する分譲型一戸建て規格住宅を当該住宅のエネルギー消費性能の一層の向上のために必要な住宅の構造及び設備に関する基準に適合させるよう努めなければならない。
  • 建築士は、床面積の合計が100m2の住宅の新築に係る設計を行うときは、原則として、当該住宅の建築物エネルギー消費性能基準への適合性について評価を行うとともに、当該設計の委託をした建築主に対し、当該評価の結果について、書面を交付して説明しなければならない。
  • 建築主等は、エネルギー消費性能の向上のために建築物の修繕をしようとするときは、建築物エネルギー消費性能向上計画を作成し、所管行政庁の認定を申請することができる。

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題は、省エネ法に関する問題です。

省エネ法は近年、法改正が多数ありました。改正部分はしっかり学習して、理解するようにしましょう。

選択肢1. 建築主は、非住宅部分の床面積の合計が300m2の建築物を新築しようとするときは、その工事に着手する日の21日前までに、当該行為に係る建築物のエネルギー消費性能の確保のための構造及び設備に関する計画を所管行政庁に届け出なければならない。

誤りです。

省エネ法第11条第1項、省エネ法施行令第4条第1項により、特定建築物(非住宅の部分)の床面積の合計が300㎡以上の建築物の新築をしようとする時は、建築物エネルギー消費性能基準に適合させなければなりません。

特定建築物の場合、所管行政庁への計画の届出は、必要ありません。

選択肢2. 特定建築主は、新築する分譲型一戸建て規格住宅を当該住宅のエネルギー消費性能の一層の向上のために必要な住宅の構造及び設備に関する基準に適合させるよう努めなければならない。

正しいです。

省エネ法第28条、第29条に規定されています。

選択肢3. 建築士は、床面積の合計が100m2の住宅の新築に係る設計を行うときは、原則として、当該住宅の建築物エネルギー消費性能基準への適合性について評価を行うとともに、当該設計の委託をした建築主に対し、当該評価の結果について、書面を交付して説明しなければならない。

正しいです。

省エネ法第27条第1項に規定されています。

省エネ法施行令第10条により、建築に係る床面積の合計が10㎡以下のものについては、除かれます。

選択肢4. 建築主等は、エネルギー消費性能の向上のために建築物の修繕をしようとするときは、建築物エネルギー消費性能向上計画を作成し、所管行政庁の認定を申請することができる。

正しいです。

省エネ法第34条第1項に規定されています。

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02

この問題は、省エネ法に関する問題です。

省エネ法は近年、法改正が多数ありました。

改正部分をしっかりと理解することがこの問題を解くポイントです。

選択肢1. 建築主は、非住宅部分の床面積の合計が300m2の建築物を新築しようとするときは、その工事に着手する日の21日前までに、当該行為に係る建築物のエネルギー消費性能の確保のための構造及び設備に関する計画を所管行政庁に届け出なければならない。

誤りです。

省エネ法第11条第1項、省エネ法施行令第4条第1項により、特定建築物(非住宅の部分)の床面積の合計が300㎡以上の建築物の新築をしようとする時は、建築物エネルギー消費性能基準に適合させなければなりません。

特定建築物の場合は基準適合義務に該当し、所管行政庁への届出は必要ないです。

なお、工事着手前に「建築物エネルギー消費性能確保計画」を提出し、所管行政庁による建築物「エネルギー消費性能適合判定」を受けなければなりません。

選択肢2. 特定建築主は、新築する分譲型一戸建て規格住宅を当該住宅のエネルギー消費性能の一層の向上のために必要な住宅の構造及び設備に関する基準に適合させるよう努めなければならない。

正しいです。

省エネ法第28条、第29条第1項に規定されています。

選択肢3. 建築士は、床面積の合計が100m2の住宅の新築に係る設計を行うときは、原則として、当該住宅の建築物エネルギー消費性能基準への適合性について評価を行うとともに、当該設計の委託をした建築主に対し、当該評価の結果について、書面を交付して説明しなければならない。

正しいです。

省エネ法第27条第1項に規定されています。

省エネ法施行令第10条により、建築に係る床面積の合計が10㎡以下のものについては、除かれます。

なお、小規模建築物とは、同法11条第1項に規定する「特定建築物」や同法19条第1項第一号に規定する建築物以外のことです。

選択肢4. 建築主等は、エネルギー消費性能の向上のために建築物の修繕をしようとするときは、建築物エネルギー消費性能向上計画を作成し、所管行政庁の認定を申請することができる。

正しいです。

省エネ法第34条第1項に規定されています。

なお、同法6条第2項かっこ書きより、修繕は「修繕等」に含まれます。

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03

この問いは、省エネ法に関する問題です。

選択肢1. 建築主は、非住宅部分の床面積の合計が300m2の建築物を新築しようとするときは、その工事に着手する日の21日前までに、当該行為に係る建築物のエネルギー消費性能の確保のための構造及び設備に関する計画を所管行政庁に届け出なければならない。

誤りです。

建築主は、特定建築行為をしようとするときは、その工事に着手する前に、建築物エネルギー消費性能確保計画を提出して所管行政庁の建築物エネルギー消費性能適合性判定を受けなければなりません。届出ではありません。なお、同法19条1項一号、同法施行令8条1項により、床面積が300m²以上の特定建築物“以外”の建築物の新築等の場合は、その工事に着手する日の21日前までに、建築物のエネルギー消費性能の確保のための構造及び設備に関する計画を所管行政庁に届け出なければなりません。

選択肢2. 特定建築主は、新築する分譲型一戸建て規格住宅を当該住宅のエネルギー消費性能の一層の向上のために必要な住宅の構造及び設備に関する基準に適合させるよう努めなければならない。

正しいです。

特定建築主(1年間に新築する分譲型一戸建て規格住宅の戸数が、150戸以上であるもの)は、その新築する分譲型一戸建て規格住宅を、「エネルギー消費性能の一層の向上のために必要な住宅の構造及び設備に関する基準」に適合させるように努めなければなりません。

選択肢3. 建築士は、床面積の合計が100m2の住宅の新築に係る設計を行うときは、原則として、当該住宅の建築物エネルギー消費性能基準への適合性について評価を行うとともに、当該設計の委託をした建築主に対し、当該評価の結果について、書面を交付して説明しなければならない。

正しいです。

建築士は、床面積の合計が300m²未満の小規模建築物の建築に係る設計を行うときは、原則として、建築物エネルギー消費性能基準への適合性の評価を行うとともに、建築主に対し、その評価の結果について書面を交付して説明しなければなりません。

選択肢4. 建築主等は、エネルギー消費性能の向上のために建築物の修繕をしようとするときは、建築物エネルギー消費性能向上計画を作成し、所管行政庁の認定を申請することができる。

正しいです。

建築主等は、エネルギー消費性能の向上のための建築物の新築、増築、改築又は修繕等をしようとするときは、所定の建築物エネルギー消費性能向上計画を作成し、所管行政庁の認定を申請することができます。

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