一級建築士の過去問
令和5年(2023年)
学科3(法規) 問8

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問題

一級建築士試験 令和5年(2023年) 学科3(法規) 問8 (訂正依頼・報告はこちら)

仮設建築物等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
  • 災害があった場合において建築する公益上必要な用途に供する応急仮設建築物については、避難施設に関する規定が適用されず、当該建築物を建築した者は、その建築工事を完了した後3月を超えて当該建築物を存続させようとする場合、原則として、その超えることとなる日前に、特定行政庁の許可を受けなければならない。
  • 建替えのためその工事期間中、当該従前の建築物に代えて必要となる仮設店舗で、安全上、防火上及び衛生上支障がないものとして特定行政庁の許可を受けたものについては、内装の制限に関する規定は適用されない。
  • 非常災害があった場合において、非常災害区域等のうち準防火地域内にある学校の用途を変更して地方公共団体が災害救助のために使用する病院で、その災害が発生した日から1月以内に当該用途の変更に着手するものについては、建築基準法令の規定は適用されない。
  • 建築物の用途を変更して一時的に使用する興行場で、安全上、防火上及び衛生上支障がないものとして特定行政庁の許可を受けるものについては、排煙設備に関する規定は適用されない。

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題は建築基準法における仮設建築物等についての問題です。

法第85条の内容をしっかり理解しましょう。

選択肢1. 災害があった場合において建築する公益上必要な用途に供する応急仮設建築物については、避難施設に関する規定が適用されず、当該建築物を建築した者は、その建築工事を完了した後3月を超えて当該建築物を存続させようとする場合、原則として、その超えることとなる日前に、特定行政庁の許可を受けなければならない。

正しいです。

法第85条第2項、第3項により、災害があった場合において建築する応急仮設建築物の場合、法第35条の規定は適用されず、当該建築物を建築した者は、その建築工事を完了した後3月を超えて当該建築物を存続させようとする場合、その超えることとなる日前に特定行政庁の許可を受けなければなりません。

選択肢2. 建替えのためその工事期間中、当該従前の建築物に代えて必要となる仮設店舗で、安全上、防火上及び衛生上支障がないものとして特定行政庁の許可を受けたものについては、内装の制限に関する規定は適用されない。

正しいです。

法第85条第5項により、仮設店舗において安全上、防火上及び衛生上支障がないものとして特定行政庁の許可を受けた場合、法第35条の2の規定は適用されません。

選択肢3. 非常災害があった場合において、非常災害区域等のうち準防火地域内にある学校の用途を変更して地方公共団体が災害救助のために使用する病院で、その災害が発生した日から1月以内に当該用途の変更に着手するものについては、建築基準法令の規定は適用されない。

正しいです。

法第85条第1項、法第87条の3第1項により、非常災害があった際に、非常災害区域等内にある建築物の用途を変更して災害救助用建築物として使用する場合、その災害が発生した日から1月以内に当該用途の変更に着手するものについては建築基準法の規定は適用しません。

(防火地域内にある建築物はこの限りではありません。)

選択肢4. 建築物の用途を変更して一時的に使用する興行場で、安全上、防火上及び衛生上支障がないものとして特定行政庁の許可を受けるものについては、排煙設備に関する規定は適用されない。

誤りです。

仮設興行場で安全上、防火上及び衛生上支障がないものとして特定行政庁の許可を受けたものについては、建築基準法の所定の規定は適用されませんが、法第35条の規定は適用されるため、排煙設備に関する規定は適用されます。

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02

建築基準法における仮設建築物等についての問題です。

選択肢1. 災害があった場合において建築する公益上必要な用途に供する応急仮設建築物については、避難施設に関する規定が適用されず、当該建築物を建築した者は、その建築工事を完了した後3月を超えて当該建築物を存続させようとする場合、原則として、その超えることとなる日前に、特定行政庁の許可を受けなければならない。

法第85条第2項第3項より

災害があった場合において建築する応急仮設建築物の場合は

法第35条の規定は適用されず、当該建築物を建築した者は、その建築工事を完了した後3月を超えて当該建築物を存続させようとする場合、その超えることとなる日前に特定行政庁の許可を受けなければなりません。

選択肢2. 建替えのためその工事期間中、当該従前の建築物に代えて必要となる仮設店舗で、安全上、防火上及び衛生上支障がないものとして特定行政庁の許可を受けたものについては、内装の制限に関する規定は適用されない。

正しいです。

法第85条第6項より

仮設店舗において安全上、防火上及び衛生上支障がないものとして特定行政庁の許可を受けた場合、法第35条の2の規定は適用されません

選択肢3. 非常災害があった場合において、非常災害区域等のうち準防火地域内にある学校の用途を変更して地方公共団体が災害救助のために使用する病院で、その災害が発生した日から1月以内に当該用途の変更に着手するものについては、建築基準法令の規定は適用されない。

正しいです。

法第85条第1項法第87条の3第1項より

非常災害があった際に、非常災害区域等内にある建築物の用途を変更して災害救助用建築物として使用する場合は

その災害が発生した日から1月以内に当該用途の変更に着手するものについては建築基準法の規定は適用しません

(防火地域内にある建築物はこの限りではありません。)

選択肢4. 建築物の用途を変更して一時的に使用する興行場で、安全上、防火上及び衛生上支障がないものとして特定行政庁の許可を受けるものについては、排煙設備に関する規定は適用されない。

誤りです。

法87条の3第6項より

仮設興行場で安全上、防火上及び衛生上支障がないものとして特定行政庁の許可を受けたものについては、建築基準法の所定の規定は適用されませんが、法第35条の規定は適用されるため、排煙設備に関する規定は適用されます。

まとめ

法第85条について学習しましょう。

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03

この問いは仮設建築物に関する問題です。

選択肢1. 災害があった場合において建築する公益上必要な用途に供する応急仮設建築物については、避難施設に関する規定が適用されず、当該建築物を建築した者は、その建築工事を完了した後3月を超えて当該建築物を存続させようとする場合、原則として、その超えることとなる日前に、特定行政庁の許可を受けなければならない。

正解です。

法85条2項により、災害があった場合に建築する停車場、官公署等の公益上必要な用途に供する応急仮設建築物については、法35条の避難施設に関する規定は適用されません。また、法85条3項により、応急仮設建築物を建築した者は、工事完了後3月を超えて当該建築物を存続させようとする場合、原則として、その超えることとなる日前に、特定行政庁の許可を受けなければなりません。

選択肢2. 建替えのためその工事期間中、当該従前の建築物に代えて必要となる仮設店舗で、安全上、防火上及び衛生上支障がないものとして特定行政庁の許可を受けたものについては、内装の制限に関する規定は適用されない。

正解です。

法85条6項により、特定行政庁は、仮設興行場、博覧会建築物、仮設店舗等の仮設建築物について安全上、防火上及び衛生上支障がないと認める場合においては、1年以内の期間(建替えの工事期間中、従前の建築物に代えて必要となる仮設店舗については、特定行政庁が当該工事の施工上必要と認める期間)を定めて、その建築を許可することができます。この場合、法35条の2の内装制限は適用されません。

選択肢3. 非常災害があった場合において、非常災害区域等のうち準防火地域内にある学校の用途を変更して地方公共団体が災害救助のために使用する病院で、その災害が発生した日から1月以内に当該用途の変更に着手するものについては、建築基準法令の規定は適用されない。

正解です。

法87条の3第1項によりますと、非常災害があった場合において、その災害が発生した日から1ヶ月以内に非常災害区域等内にある建築物の用途を変更して災害救助用建築物(住宅、病院等で、国、地方公共団体等が災害救助のために使用するもの)として使用する際は、建築基準法令の規定は適用されません。ただし、同条のただし書によりますと、防火地域内の場合はこの限りではありませんが、設問は準防火地域内であるため、この内容は正しいです。

選択肢4. 建築物の用途を変更して一時的に使用する興行場で、安全上、防火上及び衛生上支障がないものとして特定行政庁の許可を受けるものについては、排煙設備に関する規定は適用されない。

誤りです。

法87条の3第6項によりますと、特定行政庁は、建築物の用途を変更して一時的に使用する興行場について安全上、防火上及び衛生上支障がないと認める場合においては、1年以内の期間(代替建築物については、特定行政庁が当該工事の施工上必要と認める期間)を定めて、その用途変更を許可することができます。この場合、第35条の排煙設備は適用除外とはならないので、この設問の内容は誤りです。

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