一級建築士の過去問
令和5年(2023年)
学科3(法規) 問9

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問題

一級建築士試験 令和5年(2023年) 学科3(法規) 問9 (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、居室については、内装の制限を受ける「窓その他の開口部を有しない居室」には該当しないものとする。
  • 内装の制限を受ける地上2階建ての有料老人ホームの寝室において、壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを難燃材料とした。
  • 耐火建築物である延べ面積750m2、地上3階建ての図書館において、3階部分にあるレファレンスルームの壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを難燃材料とした。
  • 主要構造部を耐火構造とした延べ面積300m2、地上3階建ての事務所兼用住宅において、2階に設ける火を使用する調理室の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを、不燃材料、準不燃材料及び難燃材料以外の材料とした。
  • 内装の制限を受ける地上2階建ての病院において、当該用途に供する居室から地上に通ずる主たる廊下、階段その他の通路の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを難燃材料とした。

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この過去問の解説 (3件)

01

この問いは内装制限の問題です。

選択肢1. 内装の制限を受ける地上2階建ての有料老人ホームの寝室において、壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを難燃材料とした。

正解です。

地上2階建ての有料老人ホームが内装制限を受ける場合、特殊建築物として128条の4第1項一号の表(2)に該当し、128条の5第1項の制限を受ける場合と、延べ面積1,000m²を超える場合として128条の4第3項に該当し、令128条の5第4項の制限を受ける場合とが考えられます。いずれの場合も、居室の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げは難燃材料等としなければならないと規定されています。

選択肢2. 耐火建築物である延べ面積750m2、地上3階建ての図書館において、3階部分にあるレファレンスルームの壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを難燃材料とした。

正解です。

令128条の4第2項により、階数3以上で延べ面積が500m²を超えるものは、「学校等」を除き、令128条の5第4項により、レファレンスルームの壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを難燃材料等としなければならないとされています。なお、図書館は、126条の2第1項二号に定める「学校等」には該当しないことが指摘されています。また、令128条の5第4項一号の難燃材料は、同条1項一号イと異なり、3階以上の階に居室を有する建築物の居室の天井では準不燃材料とする読み替えはないとされています。

 

選択肢3. 主要構造部を耐火構造とした延べ面積300m2、地上3階建ての事務所兼用住宅において、2階に設ける火を使用する調理室の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを、不燃材料、準不燃材料及び難燃材料以外の材料とした。

正解です。

令128条の4第4項により、階数が2以上の住宅(住宅で事務所、店舗等を兼ねるものを含む)の最上階以外の階にある調理室等は、内装制限を受けるとされています。ただし、かっこ書により主要構造部を耐火構造としたものは除かれるため、仕上げを不燃材料、準不燃材料及び難燃材料以外の材料とすることができます。

選択肢4. 内装の制限を受ける地上2階建ての病院において、当該用途に供する居室から地上に通ずる主たる廊下、階段その他の通路の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを難燃材料とした。

誤りです。

地上2階建ての病院が内装制限を受ける場合、特殊建築物として128条の4第1項一号の表(2)に該当し、令128条の5第1項の制限を受ける場合と、延べ面積1,000m²を超えるとして128条の4第3項に該当し、128条の5第4項の制限を受ける場合とが考えられます。いずれの場合も、居室から地上に通じる廊下、階段その他の通路の壁及び天井の仕上げを準不燃材料等としなければならないと規定されています。

 

 

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02

建築基準法上の内装制限に関する問題です。

選択肢1. 内装の制限を受ける地上2階建ての有料老人ホームの寝室において、壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを難燃材料とした。

正しいです。

令第128条の5第1項第1号イより

法第128条の4第1号に掲げる内装制限を受ける特殊建築物に供する居室の壁と天井の仕上げは難燃材料としなければなりません。

選択肢2. 耐火建築物である延べ面積750m2、地上3階建ての図書館において、3階部分にあるレファレンスルームの壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを難燃材料とした。

正しいです。

令第128条の4第2項令第128条の5第4項第1号より

階数が3以上で延べ面積が500㎡を超える建築物について、居室の壁及び天井の仕上げは難燃材料としなければなりません。

選択肢3. 主要構造部を耐火構造とした延べ面積300m2、地上3階建ての事務所兼用住宅において、2階に設ける火を使用する調理室の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを、不燃材料、準不燃材料及び難燃材料以外の材料とした。

正しいです。

令第128条の4第4項より

火を使用する調理室を設けた2階建以上の事務所兼用住宅の最上階では内装制限を適用しますが、主要構造部を耐火構造する場合内装制限を適用しません

選択肢4. 内装の制限を受ける地上2階建ての病院において、当該用途に供する居室から地上に通ずる主たる廊下、階段その他の通路の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを難燃材料とした。

誤りです。

令第128条の5第1項第2号イより

法第128条の4第1号に掲げる内装制限を受ける特殊建築物に供する居室から地上に通ずる主たる廊下、階段その他の通路の壁及び天井準不燃材料としなければなりません。

まとめ

建築基準法施行令第5章の2について学習しましょう。

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03

この問題は建築基準法上の内装制限に関する問題です。

建築基準法施行令第5章の2の内容をしっかり理解しましょう。

選択肢1. 内装の制限を受ける地上2階建ての有料老人ホームの寝室において、壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを難燃材料とした。

正しいです。

令第128条の5第1項第一号イにより、法第128条の4第一号に掲げる内装制限を受ける特殊建築物に供する居室の壁と天井は難燃材料としなければなりません。

選択肢2. 耐火建築物である延べ面積750m2、地上3階建ての図書館において、3階部分にあるレファレンスルームの壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを難燃材料とした。

正しいです。

令第128条の4第2項、令第128条の5第4項第一号により、階数が3以上で延べ面積が500㎡を超える建築物について、居室の壁及び天井の仕上げは難燃材料としなければなりません。

選択肢3. 主要構造部を耐火構造とした延べ面積300m2、地上3階建ての事務所兼用住宅において、2階に設ける火を使用する調理室の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを、不燃材料、準不燃材料及び難燃材料以外の材料とした。

正しいです。

令第128条の4第4項により、火を使用する調理室を設けた2階建以上の事務所兼用住宅の最上階では内装制限を適用しますが、主要構造部を耐火構造する場合、内装制限を適用しません。

選択肢4. 内装の制限を受ける地上2階建ての病院において、当該用途に供する居室から地上に通ずる主たる廊下、階段その他の通路の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを難燃材料とした。

誤りです。

令第128条の5第1項第二号イにより、法第128条の4第一号に掲げる内装制限を受ける特殊建築物に供する居室から地上に通ずる主たる廊下、階段その他の通路の壁及び天井は準不燃材料としなければなりません。

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