一級建築士の過去問
令和5年(2023年)
学科3(法規) 問17

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問題

一級建築士試験 令和5年(2023年) 学科3(法規) 問17 (訂正依頼・報告はこちら)

図のような敷地において、建築物を新築する場合、建築基準法上、A点における地盤面からの建築物の高さの最高限度は、次のうちどれか。ただし、敷地は平坦で、南側道路、西側道路及び東側隣地との高低差はなく、北側隣地の地盤面より3.0m低いものとし、門、塀等はないものとする。また、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁による指定、許可等並びに日影による中高層の建築物の高さの制限及び天空率に関する規定は考慮しないものとする。なお、建築物は、全ての部分において、高さの最高限度まで建築されるものとする。
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  • 20.00m
  • 22.50m
  • 23.50m
  • 23.75m

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この過去問の解説 (2件)

01

この問いは、斜線制限による建築物の高さを求める問題です。

選択肢3. 23.50m

道路斜線の検討についてです。

A点は、西側の道路幅員7mの2倍以内で、かつ、35m以内の区域にあるため、令132条1項に該当します。南側道路の幅員は、7mとなります。

建築物が西側道路の境界線から1m、南側道路の境界線から3m後退しているため、その分だけ反対側の道路境界線は外側にあるとみなされます。

 

A点までの水平距離Lを整理します。

西側L=1m+7m+1m+(12m-1m)=20m 

南側L=3m+7m+ 3m+7m=20m

※法別表3から容積率に応じて定まる適用距離は、最も短いもので20m です。

 今回は水平距離Lが20m以内であれば、必ず道路斜線制限が適用されます。

 

A点の高さの限度は、 20m✕1.25=25.00mとなります。

 

北側斜線制限の検討についてです。

北側の隣地境界線からA点までの距離は3m+7m=10mとなるため

10m X1.25+10m=22.5m

敷地の地盤面が北側の隣地より3m低いため、

敷地の地盤面は(3mー 1m)✕1/2=1mだけ高い位置にあるとみなします。

A点の地盤面からの高さの限度は、22.5m+1m=23.5m となります。

 

隣地斜線制限の検討についてです。

地盤面からの高さは

(隣地までの水平距離+最小後退距離)✕1.25+20mの為

{(1m+2m)+2m}×1.25+20m=26.25m

 

以上の3つの斜線検討から、最も小さい値である23.5mとなります

 

 

 

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02

斜線制限による建築物の高さを求める問題です。

選択肢3. 23.50m

①道路斜線制限について

A点は、2aかつ35mより、南側道路の幅員は、7mとなります。

建築物が西側道路の境界線から1m、南側道路の境界線から3m後退しているため、その分だけ反対側の道路境界線は外側にあるとみなされます。(道路後退緩和)

 

A点までの水平距離L

西側L=1m+7m+1m+(12m-1m)=20m

南側L=3m+7m+ 3m+7m=20m

※法別表3より、適用距離は最も短いもので20m です。

 今回は水平距離Lが20m以内であれば、必ず道路斜線制限が適用されます。

 

道路斜線によるA点の高さの限度は

 20m x 1.25 =25.00m

 

②北側斜線制限について

北側の隣地境界線からA点までの距離Lは3m+7m=10mとなるため

10m x 1.25 + 10m =22.5m

 

敷地の地盤面が北側の隣地より3m低いため、敷地の地盤面は

(3mー 1m)✕1/2=1mだけ高い位置にあるとみなします。

 

北側斜線によるA点の高さの限度は

22.5m+1m=23.5m

 

③隣地斜線制限について

(隣地までの水平距離+最小後退距離)✕1.25+20mより

{(1m+2m)+2m}x 1.25 + 20m =26.25m

 

以上より、最も小さい(厳しい)値である23.5mとなります。

まとめ

斜線制限による建築物の高さを計算できるように学習しましょう。

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