一級建築士の過去問
令和5年(2023年)
学科4(構造) 問15

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問題

一級建築士試験 令和5年(2023年) 学科4(構造) 問15 (訂正依頼・報告はこちら)

鉄骨構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • H形鋼梁の許容曲げ応力度を、鋼材の基準強度、断面寸法、曲げモーメントの分布及び圧縮フランジの支点間距離を用いて計算した。
  • 多数回の繰返し応力を受ける梁フランジ継手の基準疲労強さを高めるため、梁フランジの継手を高力ボルト摩擦接合から完全溶込み溶接に変更した。
  • 柱の継手に作用する応力をなるべく低減し、かつ、現場での施工性を考慮し、床面から高さ1mの位置に継手を設けた。
  • 軸方向力と曲げモーメントが作用する露出型柱脚の設計においては、ベースプレートの大きさを断面寸法とする鉄筋コンクリート柱と仮定し、引張側アンカーボルトを鉄筋とみなして許容応力度設計を行った。

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この過去問の解説 (2件)

01

鉄骨造についても、難しく分かりにくい用語が多いのですが、

文章を頭の中でイメージするなど工夫しながら覚えていきましょう。

選択肢1. H形鋼梁の許容曲げ応力度を、鋼材の基準強度、断面寸法、曲げモーメントの分布及び圧縮フランジの支点間距離を用いて計算した。

正。

設問の通りです。

選択肢2. 多数回の繰返し応力を受ける梁フランジ継手の基準疲労強さを高めるため、梁フランジの継手を高力ボルト摩擦接合から完全溶込み溶接に変更した。

誤。

高力ボルト摩擦接合より完全溶込み溶接の方が基準疲労強さは小さくなります。

選択肢3. 柱の継手に作用する応力をなるべく低減し、かつ、現場での施工性を考慮し、床面から高さ1mの位置に継手を設けた。

正。

鉄骨造の柱の継手は、柱脚、柱頭は地震時に大きな応力が生じるので避け、

施工性の良い床面から高さ1m程度の位置に設けます。

選択肢4. 軸方向力と曲げモーメントが作用する露出型柱脚の設計においては、ベースプレートの大きさを断面寸法とする鉄筋コンクリート柱と仮定し、引張側アンカーボルトを鉄筋とみなして許容応力度設計を行った。

正。

設問の通りです。

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02

この問題は鉄骨構造に関する問題です。継手や柱脚の特徴をしっかり理解できるように繰り返し学習しましょう。

選択肢1. H形鋼梁の許容曲げ応力度を、鋼材の基準強度、断面寸法、曲げモーメントの分布及び圧縮フランジの支点間距離を用いて計算した。

正しいです。

H型鋼梁の許容応力度は、鋼種、断面寸法、曲げモーメントの分布、圧縮フランジの支点間距離から求めます。

選択肢2. 多数回の繰返し応力を受ける梁フランジ継手の基準疲労強さを高めるため、梁フランジの継手を高力ボルト摩擦接合から完全溶込み溶接に変更した。

誤りです。

基準疲労強さは高力ボルト摩擦接合よりも完全溶込溶接の方が小さいです。

選択肢3. 柱の継手に作用する応力をなるべく低減し、かつ、現場での施工性を考慮し、床面から高さ1mの位置に継手を設けた。

正しいです。

柱の継手位置は杭頭と柱脚には大きな応力が作用する、かつ、施工のしやすさを考慮して床から1m程度が適しています。

選択肢4. 軸方向力と曲げモーメントが作用する露出型柱脚の設計においては、ベースプレートの大きさを断面寸法とする鉄筋コンクリート柱と仮定し、引張側アンカーボルトを鉄筋とみなして許容応力度設計を行った。

正しいです。

露出型柱脚の軸力と曲げモーメントについてはベースプレートの形状を断面とする鉄筋コンクリートの柱と仮定し、引張側アンカーボルトを鉄筋とみなして設計します。

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