一級建築士の過去問
令和5年(2023年)
学科5(施工) 問24
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問題
一級建築士試験 令和5年(2023年) 学科5(施工) 問24 (訂正依頼・報告はこちら)
建築工事に関する用語とその説明の組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。
- ミルシート
―― 製鋼所で発行する、鋼材の化学成分、機械的性質などの試験結果が記されており、その材料がJIS等に適合していることを保証する規格品証明書 - ブリーディング
―― フレッシュコンクリート及びフレッシュモルタルにおいて、固体材料の沈降又は分離によって、練混ぜ水の一部が遊離して上昇する現象 - チョーキング
―― 塗膜が熱、紫外線、風雨などによって劣化し、塗膜の表面から粉化していく現象 - ボイリング
―― 掘削底面下方に被圧地下水を有する帯水層がある場合に、被圧地下水の圧力により掘削底面が持ち上がる現象
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この過去問の解説 (2件)
01
建築工事に関する用語にはカタカナの用語が多く、
一見して混同しやすいものがたくさんあります。
似ているな、と思った用語は内容を整理して一緒に覚え、
正確に回答できるようにしましょう。
―― 製鋼所で発行する、鋼材の化学成分、機械的性質などの試験結果が記されており、その材料がJIS等に適合していることを保証する規格品証明書
正。設問の通りです。
「メタルタグ」
(鉄筋1梱包ごとに付けられた、種別の記号や径または呼び名、
溶鋼番号、製造業者名等の表示がある荷札のこと)
と混同しやすいので注意してください。
―― フレッシュコンクリート及びフレッシュモルタルにおいて、固体材料の沈降又は分離によって、練混ぜ水の一部が遊離して上昇する現象
正。設問の通りです。
混同しやすい用語に、
「エフロレッセンス」
(硬化したコンクリートの内部からひび割れなどを通じて表面に析出した白色の物質のこと)
「レイタンス」
(フレッシュコンクリート打込み後に内部の水の移動にともなって、表面に出てくる微細な物質のこと)
があります。
併せて覚えましょう。
―― 塗膜が熱、紫外線、風雨などによって劣化し、塗膜の表面から粉化していく現象
正。設問の通りです。
白亜化とも言います。
粉状になった様子がチョークの粉に似ていることに由来します。
―― 掘削底面下方に被圧地下水を有する帯水層がある場合に、被圧地下水の圧力により掘削底面が持ち上がる現象
誤。設問は盤ぶくれの説明です。
ボイリングとは、掘削を進めることにより、
土止め背面の水位と掘削面側の水位の差が大きくなり、
この水位の差によって土留めの外側の水が内側に回り込み、
水と砂が湧きだして掘削底面を破壊する現象のことです。
地下水位が高い場合や、透水性の大きい砂質土の場合に起こります。
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02
この問題は建築工事に関する用語の問題です。用語と意味をしっかり理解しましょう。
―― 製鋼所で発行する、鋼材の化学成分、機械的性質などの試験結果が記されており、その材料がJIS等に適合していることを保証する規格品証明書
正しいです。
ミルシートとはJIS認定工場でJIS規格に基づいて行った試験結果が記されている保証書のことです。
―― フレッシュコンクリート及びフレッシュモルタルにおいて、固体材料の沈降又は分離によって、練混ぜ水の一部が遊離して上昇する現象
正しいです。
フレッシュコンクリート及びフレッシュモルタルにおいて水が上昇する現象です。
―― 塗膜が熱、紫外線、風雨などによって劣化し、塗膜の表面から粉化していく現象
正しいです。
チョーキングとは塗膜が熱、紫外線、雨風などによって劣化し、塗膜の表面が粉化していく現象です。
―― 掘削底面下方に被圧地下水を有する帯水層がある場合に、被圧地下水の圧力により掘削底面が持ち上がる現象
誤りです。
ボイリングとは高い圧力による上向きの浸透流によって砂全体が吹き上がる現象のことです。設問は盤ぶくれの説明文です。
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