2級土木施工管理技術の過去問
令和4年度(前期)
土木2 問13

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問題

2級土木施工管理技術検定学科試験 令和4年度(前期) 土木2 問13 (訂正依頼・報告はこちら)

鋼道路橋に用いる高力ボルトに関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 高力ボルトの軸力の導入は、ナットを回して行うことを原則とする。
  • 高力ボルトの締付けは、連結板の端部のボルトから順次中央のボルトに向かって行う。
  • 高力ボルトの長さは、部材を十分に締め付けられるものとしなければならない。
  • 高力ボルトの摩擦接合は、ボルトの締付けで生じる部材相互の摩擦力で応力を伝達する。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.〇

高力ボルトは、ナットの締付けにより必要とする引張力を発生させます。

2.✕

高力ボルトの締付けは、群の中央部より周辺に向かう順序で行います。端部から締付けた場合、連結板に膨らみが生じ、密着性が確保できないおそれがあります。

3.〇

高力ボルトの長さは、締付けに必要な長さに一定の長さを加えたものを標準としています。

4.〇

高力ボルトを使用した接合部は摩擦接合を基本としています。他には締付け力による材間圧縮力を利用した引張接合などがあります。

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02

鋼道路橋に用いる高力ボルトに関する設問になります。

選択肢1. 高力ボルトの軸力の導入は、ナットを回して行うことを原則とする。

正しいです。

高力ボルトは高張力の鋼で作られた強度が高いボルトであり、部材を接合する際に用いるものです。「軸力」とは、締め付けによってボルトに発生する元に戻ろうとする力のことです。問題文のとおり、ナットを締め付けることで発生させます。

選択肢2. 高力ボルトの締付けは、連結板の端部のボルトから順次中央のボルトに向かって行う。

誤りです。

高力ボルトの締付けは、ボルト群の中央から端部に向かって締め付けを行います。

問題文と逆が正しい締め付け方です。

選択肢3. 高力ボルトの長さは、部材を十分に締め付けられるものとしなければならない。

正しいです。

高力ボルトを締め付けた際に接合部材間の摩擦抵抗で接合するものです。

したがって、十分な締め付けができる長さでなければなりません。

選択肢4. 高力ボルトの摩擦接合は、ボルトの締付けで生じる部材相互の摩擦力で応力を伝達する。

正しいです。

問題文のとおりです。高力ボルトの接合形式は3種類あり、摩擦接合のほかに引張接合、支圧接合があります。

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03

高力ボルトの施工順序や構造をしっかり押さえることがポイントになります。

選択肢1. 高力ボルトの軸力の導入は、ナットを回して行うことを原則とする。

ボルト軸力の導入は、ナットを回して行うのが原則です。

やむを得ずナットではなくボルトの頭を回して締め付ける場合はトルク係数値の変化を確認しながら締め付けを行います。

よってこの記述は適当です。

選択肢2. 高力ボルトの締付けは、連結板の端部のボルトから順次中央のボルトに向かって行う。

高力ボルトの締付けは、中央から端部の順に締め付けるのが原則です。

端部から中央に向かってというこの記述は不適当です。

選択肢3. 高力ボルトの長さは、部材を十分に締め付けられるものとしなければならない。

高力ボルトの長さは、部材を十分に締め付けられる長さとします。

締め付け長さは呼び径ごとに定められている一定値を加えた長さとなります。

よってこの記述は適当です。

選択肢4. 高力ボルトの摩擦接合は、ボルトの締付けで生じる部材相互の摩擦力で応力を伝達する。

高力ボルトの摩擦接合は、ボルトの締付けで生じる部材相互の摩擦力で応力を伝達する機構です。摩擦接合のほかには引張り接合などがあります。

よってこの記述は適当です。

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