2級土木施工管理技術の過去問
令和4年度(前期)
土木2 問18
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問題
2級土木施工管理技術検定学科試験 令和4年度(前期) 土木2 問18 (訂正依頼・報告はこちら)
地すべり防止工に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
- 排土工は、地すべり頭部の不安定な土塊を排除し、土塊の滑動力を減少させる工法である。
- 横ボーリング工は、地下水の排除を目的とし、抑止工に区分される工法である。
- 排水トンネル工は、地すべり規模が小さい場合に用いられる工法である。
- 杭工は、杭の挿入による斜面の安定度の向上を目的とし、抑制工に区分される工法である。
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この過去問の解説 (3件)
01
1.〇
排土工を計画する場合は、その上方斜面の潜在的な地すべりを誘発する可能性がないか、十分な調査・検討を行う必要があります。
2.✕
抑止工とは、地すべりを構造物で防ぐことにより安定化を図る工法です。横ボーリング工は抑制工に該当するため、不適当となります。
3.✕
排水トンネル工は、地すべり規模が大きく、集水井工や横ボーリング工のみでは効果が得られない場合に計画します。よって不適当となります。
4.✕
杭工は、地すべりに対し杭を不動地盤まで挿入することで直接抵抗する工法です。抑止工に該当するため、不適当となります。
【参考】
抑制工:横ボーリング工、集水井工、排水トンネル工、排土工、抑え盛土工
抑止工:杭工、シャフト工、アンカー工
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02
この問題で覚えておくポイントは、「地すべり防止工」には、抑制工法と抑止工法があるということです。抑制工法は、地すべりの原因となる土砂を移動したり水を抜き取ってすべりを抑制する工法であり、排水工、排土工、盛土工があります。抑止工法は、杭などを打ち込んで地すべり面に働くせん断力を受けてすべりを止める工法であり、くい打ち工、シャフト工、擁壁工があります。
排土工は、地すべり面の上部の土砂を取り除くことで地すべりを抑制する工法です。
排土する土量は、地すべりの詳細を調査し安定計算によって決定します。
排土後の地山法面の保護なども考慮する必要があります。
横ボーリング工は、地下水を排水して地すべり面の含水比を低下させることで地すべりを抑制する工法です。
抑止工ではなく抑制工として区分される工法です。
排水トンネル工は、斜面にトンネルを掘り、トンネルの内から横ボーリングを行い、地下水を集水し排水する工法です。
地すべりの規模が大きい場合に用いられる工法になります。
杭工は、鋼管杭やコンクリート杭で地すべり面のせん断力を受けてすべりを抑止する工法です。
抑制工ではなく、抑止工として区分される工法です。
問題文にある工法が抑制工法と抑止工法のどちらにあたるのか。地すべりの規模や現場状況に適しているかなどを読み取り判断しましょう。
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03
地すべり防止工の種類や特徴がポイントになります。
地すべり防止工は、抑制工と抑止工に分けられます。
排土工は抑制工にあたり地すべり土塊の頭部の荷重を除去することによって、地すべりの滑動力を抑制させます。
よってこの記述は適当です。
横ボーリング工は、抑制工にあたり地下水の排除を目的に集水井戸を掘削する工法です。
抑止工に分類するという記述は不適当です。
排水トンネル工は、抑制工にあたり、横ボーリング工と並んで、地下水の排除を目的に行われる。地すべり規模が大きく横ボーリング工などでは抑えきれない場合に適用する。
よってこの記述は不適当である。
杭工は、地盤に杭を設置することで、地盤に耐せん断力を付与する工法で、抑止工に分類される工法です。
よってこの記述は不適当です。
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