2級土木施工管理技士 過去問
令和6年度(前期)
問15 (土木2 問10)

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問題

2級土木施工管理技術試験 令和6年度(前期) 問15(土木2 問10) (訂正依頼・報告はこちら)

場所打ち杭の各種工法に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
  • リバース工法は、ライナープレート等で主溜めを行い、人力又は機械で掘削する。

  • 深礎工法は、掘削孔全長にわたってケーシングチューブを用いて掘削する。
  • オールケーシング工法は、スタンドパイプ以深の地下水位を高く保ち孔壁を保護する。
  • アースドリル工法は、表層部のケーシングと安定液により孔壁を保護する。

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この過去問の解説 (3件)

01

地盤条件や施工条件に応じて適切な工法を選択し、掘削孔の崩壊防止や地下水管理などが必要になります。

選択肢1.

リバース工法は、ライナープレート等で主溜めを行い、人力又は機械で掘削する。

適当ではありません。

リバース工法は、掘削孔の内側に設置したスタンドパイプやドリルパイプを用いて、内部の土砂を逆循環方式で排出しながら掘削する方法です。

選択肢2. 深礎工法は、掘削孔全長にわたってケーシングチューブを用いて掘削する。

適当ではありません。

深礎工法では、人力や機械で掘削を行い、鋼製波板とリング枠で土留をしながら所定の深度まで掘り進めます。その後、孔内に置いて鉄筋かごを組立て、土留め材を取り外しながらコンクリートを打込み、再度掘削を行います。

選択肢3. オールケーシング工法は、スタンドパイプ以深の地下水位を高く保ち孔壁を保護する。

適当ではありません。

オールケーシング工法は、掘削中の孔壁をケーシングによって直接保護する工法です。地下水位の維持ではなく、ケーシングそのもので孔壁の崩壊を防止します。

選択肢4. アースドリル工法は、表層部のケーシングと安定液により孔壁を保護する。

適当です。

アースドリル工法では、掘削時に表層部にケーシングを設置し、さらに安定液(ベントナイトスラリーなど)を使用して孔壁を保護します。これにより、掘削中に崩壊しやすい地盤を安定させ、杭の施工をスムーズに進められるようにしています。

まとめ

機械でケーシングを地中に圧入しながら、孔壁を保護しつつボーリングをしていく工法をオールケーシング工法といいます。オールケーシング工法は、ほとんどの土質に対応でき、孔壁の崩壊がないため、周辺地盤の変形が小さく、近接構造物に与える影響が少ないと言われています。

深礎工法におけるケーシングチューブは、孔壁の崩壊防止や水止めなどの目的で、錐孔や坑井内に挿入される鋼管です。

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02

場所打ち杭は、現場で地盤を掘削し、そこにコンクリートを打設して杭を形成する工法です。

さまざまな掘削方法があり、地盤条件や施工条件に応じて適切な工法が選択されます。

この問題では、各工法の特徴について確認しましょう。

選択肢1.

リバース工法は、ライナープレート等で主溜めを行い、人力又は機械で掘削する。

誤りです。
リバース工法は、泥水の循環により掘削土砂を排出する工法で、主にアースドリル(回転式掘削機)を使用して掘削を行います。

ライナープレートを用いて主溜めを行うのは適切な説明ではありません。

選択肢2. 深礎工法は、掘削孔全長にわたってケーシングチューブを用いて掘削する。

誤りです。
深礎工法では、掘削孔全長にわたってケーシングを使用するのではなく、

必要な範囲に応じてライナープレートや支保工を設置して掘削を進めることが一般的です。

選択肢3. オールケーシング工法は、スタンドパイプ以深の地下水位を高く保ち孔壁を保護する。

誤りです。
オールケーシング工法は、ケーシングチューブを全長にわたって挿入し、掘削とともにケーシングを回転・貫入させることで孔壁を保護する工法です。

地下水位を高く保つのではなく、ケーシング自体が孔壁を保護する役割を担います。

選択肢4. アースドリル工法は、表層部のケーシングと安定液により孔壁を保護する。

適当です。
アースドリル工法では、掘削時に表層部をケーシングで保護し、掘削孔内部をベントナイトなどの安定液で満たして孔壁を保護することが一般的です。

この方法により、掘削中の孔壁崩壊を防ぎます。

まとめ

この設問は、場所打ち杭に関しての専門的な設問でした。

難しいですが、一つずつ覚えていきましょう。

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03

場所打ち杭の工法に関する問題です。それぞれのポイントを押さえることが重要です。

選択肢1.

リバース工法は、ライナープレート等で主溜めを行い、人力又は機械で掘削する。

適当ではないです。リバース工法は、表層部にケーシングを挿入し、ドリルビットで削孔します。

土砂と孔内水をドリルパイプにより地上に排出します。

選択肢2. 深礎工法は、掘削孔全長にわたってケーシングチューブを用いて掘削する。

適当ではないです。深礎工法は、孔壁をライナープレートや鉄製リングなどで土留めしながら、人力や小機械などで掘削します。

選択肢3. オールケーシング工法は、スタンドパイプ以深の地下水位を高く保ち孔壁を保護する。

適当ではないです。オールケーシング工法は、ケーシングを圧入して孔壁を保護しながらグラブバケットで掘削、排土を行います。

 

選択肢4. アースドリル工法は、表層部のケーシングと安定液により孔壁を保護する。

適当です。アースドリル工法は、表層部はケーシングで孔壁を保護しそれより深い場所は安定液(ベントナイト)で孔壁を保護します。

まとめ

色々な工法があるのでしっかりそれぞれの特徴を覚えましょう。

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