2級土木施工管理技術の過去問
令和6年度(前期)
土木2 問13
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問題
2級土木施工管理技術検定学科試験 令和6年度(前期) 土木2 問13 (訂正依頼・報告はこちら)
鋼道路橋に用いる高力ボルトに関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
- 高力ボルトの軸力の導入は、ボルトの頭部を回して行うことを原則とする。
- トルシア形高力ボルトの締付けは、本締めにインパクトレンチを使用する。
- 高力ボルトの摩擦接合は、ボルトの締付けで生じる部材相互の摩擦力で応力を伝達する。
- トルク法による高力ボルトの締付け検査は、トルク係数値が安定する数日後に行う。
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この過去問の解説 (2件)
01
高力ボルトは、橋梁を構成する部材を強固に接合するために使用される重要な要素です。
不適切な記述です。
高力ボルトの軸力の導入は、原則としてナットを回すことで行います。
不適切な記述です。
トルシア形高力ボルトの本締めには、専用の締付け機を使用します。
適切な記述です。
高力ボルトは、ボルトと接合される部材間の摩擦力によって応力を伝達する摩擦接合方式が一般的です。ボルトを締め付けることで、摩擦力が発生し、部材同士が一体となって荷重を負担します。
不適切な記述です。
トルク法による高力ボルトの締付け検査は、締付け直後に行うのが一般的です。時間が経つと、ボルトの緩みや環境条件の変化によってトルク係数が変化する可能性があるため、直ちに検査を行う必要があります。
高力ボルトは、橋梁の安全性を確保するために適切な締付け作業を行うことが求められます。高力ボルトは、鋼橋の接合部において、非常に重要な役割を担います。
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02
高力ボルトについては、材質・施工方法・管理方法・接合の原理を理解しましょう。
高力ボルトの軸力の導入は、ナットの頭部を回して行うことを原則とします。よって設問は誤りです。
ボルト部にはナットと異なりトルク係数を減じるための表面処理が行われていないため、トルク係数のばらつきが大きくなることがあります。やむを得ずボルトの頭部を回して締め付ける場合は、トルク係数値の変化を確認する必要があります。
トルシア形高力ボルトの本締めはシャーレンチ等の専用工具を使用します。よって設問は誤りです。
トルシア形高力ボルトは専用工具でピンテールを挟んでナットを回す必要があり、これはボルトのとも回りを防止することと破断によるトルク値確認の目的があります。
設問の通りです。
トルク法による高力ボルトの締付け検査は、ボルト締付け後に速やかに行わなければなりません。よって設問は誤りです。
高力ボルトの出題範囲はさほど広くはありませんので、参考書や過去問の内容を理解すれば点が取りやすい項目だと思います。以下に要点をまとめましたので、参考までにご一読ください。
高力ボルトは、通常のボルトよりも引張力等の強度が高く、ボルトの締付力が均一になるよう作られています。ボルトの形状によって高力六角ボルトとトルシア形六角ボルトがあります。
施工方法は、
(高力六角ボルト): 一次締め→マーキング→本締め→マーキング確認。
(トルシア形高力ボルト): 一次締め→本締め→ピンテール破断確認。と種類によって方法が異なります。
締め付け順序は接合部の中心から外側へ向かって締付けていきます。
管理方法として、
各締め付けごとに所定のトルク値を確認しながら施工を行います。本締めの管理にはトルク法と回転法があります。
マーキングは共回りの有無の確認のために行います。よって、トルシアボルトについてはマーキングの管理は原則不要です。
高力ボルト接合は高い締め付け力を与えて、被接合材の間の圧縮力により生じる摩擦力、または材軸方向の引張力を利用して力を伝達する接合方法です。
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