建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第48回(平成30年度(2018年))
問129 (給水及び排水の管理 問129)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第48回(平成30年度(2018年)) 問129(給水及び排水の管理 問129) (訂正依頼・報告はこちら)

排水通気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 伸頂通気方式の排水横主管の水平曲りは、排水立て管の底部より3m以内に設けてはならない。
  • 排水ポンプは、排水槽の吸込みピットの壁面から200mm以上離して設置する。
  • 排水管への掃除口の設置間隔は、管径100mm以下の場合には15m以内とする。
  • 排水トラップの脚断面積比(流出脚断面積/流入脚断面積)が、大きくなると封水強度は小さくなる。
  • 敷地内排水設備における分流式排水方式は、汚水と雑排水を別々の系統で排水することをいう。

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この過去問の解説 (1件)

01

正解は、「排水トラップの脚断面積比(流出脚断面積/流入脚断面積)が、

大きくなると封水強度は小さくなる。」です。

 

この問題は、排水通気設備に関する設計基準に関するものです。

伸頂通気方式の制限、排水ポンプの設置条件、掃除口の設置間隔、

トラップ封水強度の関係、分流式排水方式の定義の理解が問われます。

特にトラップの封水強度は流出脚と流入脚の断面積比は、

分母と分子を混同しないようにしましょう。

選択肢1. 伸頂通気方式の排水横主管の水平曲りは、排水立て管の底部より3m以内に設けてはならない。

正しいです。伸頂通気方式では、排水立て管の底部から3m以内に、

排水横主管の水平曲りを設けると、

排水時の負圧により封水が破られる恐れがあります。

これを防ぐため、一定距離を確保し、

空気の流れを安定させます。

選択肢2. 排水ポンプは、排水槽の吸込みピットの壁面から200mm以上離して設置する。

正しいです。排水ポンプは、吸込みピットの壁面から200mm以上、

離して設置することで、壁面からの渦流や異物の吸引を防ぎ、

安定した吸込み性能を確保できます。

メンテナンススペースの確保にもつながり、

効率的な運転と保守が可能になります。

選択肢3. 排水管への掃除口の設置間隔は、管径100mm以下の場合には15m以内とする。

正しいです。排水管に掃除口を設けることで、管内の点検や清掃が容易になります。

適切な設計をすることで、詰まりや閉塞の際に迅速な対応が可能となり、

衛生的な排水環境を維持できます。

 

選択肢4. 排水トラップの脚断面積比(流出脚断面積/流入脚断面積)が、大きくなると封水強度は小さくなる。

不適当です。封水強度は高くなります。

流出脚の断面積が大きいと、排水時の水流がスムーズに抜け、

封水が引き込まれにくくなります。

逆に、断面積比が小さいと流速が上がり、封水が破られやすくなるため、

臭気の逆流を招く恐れがあります。

よって、断面積比が大きいほど封水保持に有利です。

選択肢5. 敷地内排水設備における分流式排水方式は、汚水と雑排水を別々の系統で排水することをいう。

正しいです。汚水(トイレ等)と雑排水(洗面・浴室・厨房等)を

別々の排水系統で処理することで、

汚水処理の効率化や衛生管理が向上し、

浄化槽や下水処理場での負荷軽減にもつながります。

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