第三種電気主任技術者の過去問
平成30年度(2018年)
理論 問3
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問題
第三種 電気主任技術者試験 平成30年度(2018年) 理論 問3 (訂正依頼・報告はこちら)
長さ2mの直線状の棒磁石があり、その両端の磁極は点磁荷とみなすことができ、その強さは、N極が1✕10-4Wb、S極が-1✕10-4Wbである。図のように、この棒磁石を点BC間に置いた。このとき、点Aの磁界の大きさの値[A/m]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
ただし、点A、B、Cは、一辺を2mとする正三角形の各頂点に位置し、真空中にあるものとする。真空の透磁率はµ0=4π✕10-7H/mとする。また、N極、S極の各点磁荷以外の部分から点Aへの影響はないものとする。
ただし、点A、B、Cは、一辺を2mとする正三角形の各頂点に位置し、真空中にあるものとする。真空の透磁率はµ0=4π✕10-7H/mとする。また、N極、S極の各点磁荷以外の部分から点Aへの影響はないものとする。
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この過去問の解説 (2件)
01
磁極の強さをm1[Wb]、m2[Wb]の磁極をr[m]の距離においた場合、磁極間には真空中の透磁率をμ0[H/m]とすると
F=(m1×m2)/(4πμ0×r^2)[N]
の関係があります。磁極が同符号の場合は反発力、異符号の場合は吸引力となります。
これを磁気に関するクーロンの法則といいます。
ここでm2はm1が作る磁界H1[A/m]によって
F=m2×H1[N]
の力を受けているので磁界H1[A/m]は
H1=m1/(4πμ0×r^2)・・・・・(1)
となります。
(1)式を用いますと、点Bの磁極が点Aに及ぼす磁界Hb[A/m]は
Hb=1×10^-4/((4π×4π×10^-7×2^2))=1.58476…=1.58[A/m]
となります
この磁界は点Bから点Aを真っ直ぐ押すようなベクトルとなります。
次に点Cの磁極が点Aに及ぼす磁界Hc[A/m]は
Hc=-1×10^-4/((4π×4π×10^-7×2^2))=-1.58476…=-1.58[A/m]
となります。
この磁界は点Aを点Cに向かって引っ張るようなベクトルとなります。
この二つのベクトルを足すと点Aは右に向かうベクトルとなり大きさは
1.58×cos60°+1.58×cos60°=2×1.58×1/2=1.58[A/m]
となります。cos60°は各ベクトルの水平方向成分です。
よって答えは4番の1.58[A/m]となります。
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02
点Bと点Cに置かれた磁極が、点Aに与える磁界の大きさをそれぞれ求めて合成します。
真空の透磁率をμ0、磁極との距離をr、磁極の強さmとすると
磁界の大きさを求める式は、式①となります。
H=1/(4πμ0)×(m/r^2) ---①
まず、点Bの磁極がA点に与える磁界の大きさを求めます。
点Bの磁極がA点に与える磁界の大きさは、
磁極の強さmは1×10^-4(Wb)、距離rは2(m)を
式①に代入して
Hb=1/(4πμ0)×(0.0001/4)
この磁界のベクトルは、
点Aを基準として 点B→点Aの向きとなります。
次に、点Cの磁極がA点に与える磁界の大きさを求めます。
点Cの磁極がA点に与える磁界の大きさは、
磁極の強さmは-1×10^-4(Wb)、距離rは2(m)を
式①に代入して
Hc=1/(4πμ0)×(0.0001/4)
この磁界のベクトルは、
点Aを基準として 点A→点Cの向きとなります。
点Aの磁界の大きさ HbとHcをベクトルで合成します。
点Aを基準に、点B→点Aの向きと点A→点Cの向きに同じ大きさの磁界が働くので、
合成した後のベクトルは、点Aを基準に右方向へ水平向きになります。
磁界の大きさは、
Ha=2×Hb×cos60°=2×1/(4πμ0)×(0.0001/4)×1/2=1.584(A/m)
HbとHcの大きさは同じなので、Hcでも同じ結果となります。
Ha=2×Hc×cos60°=2×1/(4πμ0)×(0.0001/4)×1/2=1.584(A/m)
よって、Ha=1.58(A/m)となります。
選択肢の中で最も近いものは、「4」となります。
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