第三種電気主任技術者の過去問
平成30年度(2018年)
電力 問38
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問題
第三種 電気主任技術者試験 平成30年度(2018年) 電力 問38 (訂正依頼・報告はこちら)
調整池の有効貯水量V[m3]、最大使用水量10m3/sであって、発電機1台を有する調整池式発電所がある。
図のように、河川から調整池に取水する自然流量QNは6m3/sで一日中一定とする。この条件で、最大使用水量Qp=10m3/sで6時間運用(ピーク運用)し、それ以外の時間は自然流量より低い一定流量で運用(オフピーク運用)して、一日の自然流量分を全て発電運用に使用するものとする。
ここで、この発電所の一日の運用中の使用水量を変化させても、水車の有効落差、水車効率、発電機効率は変わらず、それぞれ100m、90%、96%で一定とする。
この条件において、次の問に答えよ。
オフピーク運用中の発電機出力[kW]として、最も近いものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
図のように、河川から調整池に取水する自然流量QNは6m3/sで一日中一定とする。この条件で、最大使用水量Qp=10m3/sで6時間運用(ピーク運用)し、それ以外の時間は自然流量より低い一定流量で運用(オフピーク運用)して、一日の自然流量分を全て発電運用に使用するものとする。
ここで、この発電所の一日の運用中の使用水量を変化させても、水車の有効落差、水車効率、発電機効率は変わらず、それぞれ100m、90%、96%で一定とする。
この条件において、次の問に答えよ。
オフピーク運用中の発電機出力[kW]として、最も近いものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
- 2000
- 2500
- 3000
- 3500
- 4000
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この過去問の解説 (2件)
01
流入量Qは下記の式で求められます。
Q = QN × 24 × 60 × 60
= 6 × 24 × 60 × 60
= 518400 [m^3]
また1日の発電使用流量Q'は、最大使用水量 Qp = 10 [m^3/s]とオフピーク運用時の使用流量Qoより、下記の式で求められます。
Q' = (Qp × 6 × 60 × 60) + (Qo × (24 - 6) × 60 × 60)
= (10 × 6 × 60 × 60) + (Qo × 18 × 60 × 60)
= 216000 + 64800 × Qo
流入量 Q = 1日(24時間)の発電使用流量 なので、下記の関係が成り立ちます。
Q = Q'
518400 = 216000 + 64800 × Qo
Qo ≒ 4.667 [m^3/s]
よってオフピーク運用時の発電量Poは、下記の計算で求めることができます。
Po = 9.8 × Qo × 有効落差× 水車効率 × 発電機効率
= 9.8 × 4.667 × 100 × 0.9 × 0.96
≒ 3951.6 [kW]
≒ 4000 [kW]
よって5が正解となります。
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02
自然流量は24時間常に流入してダムに貯水しています。この貯水で発電しているので流入量=発電使用水量とならなければなりません。
自然流量によってダムに貯水される貯水量V[m^3]は
V=6×24×60×60=518400[m^3]
次に発電に使用される貯水量Vg[m^3]は
Vg=Qp×t×60×60+ Qo×(24-t)×60×60=10×6×60×60+Qo×(24-6)×60×60=216000+64800Qo[m^3]
となります。これらは等しいのでオフピーク時の使用水量Qo[m^3/s]は
518400=216000+64800Qo
Qo=(518400-216000)/64800=4.66666…=4.667[m^3/s]
となります。
題意より有効落差、各機器の効率が与えられていますのでオフピーク時の発電機出力
Po[kW]は
Po=9.8×4.667×100×0.9×0.96=39513.3599…=4000[kW]
よって答えは5番の4000[kW]となります。
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