第三種電気主任技術者の過去問
令和3年度(2021年)
電力 問32

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問題

第三種 電気主任技術者試験 令和3年度(2021年) 電力 問32 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章は、がいしの塩害とその対策に関する記述である。

風雨などによってがいし表面に塩分が付着すると、( ア )が発生することがあり、可聴雑音や電波障害、フラッシオーバの原因となる。これをがいしの塩害という。がいしの塩害対策は、塩害の少ない送電ルートの選定、がいしの絶縁強化、がいしの洗浄、がいし表面への( イ )性物質の塗布が挙げられる。
懸垂がいしにおいて、絶縁強化を図るには、がいしを( ウ )に連結する個数を増やす方法や、がいしの表面漏れ距離を( エ )する方法が用いられる。また、懸垂がいしと異なり、棒状磁器の両端に連結用金具を取り付けた形状の( オ )がいしは、雨洗効果が高く、塩害に対し絶縁性が高い。

上記の記述中の空白箇所( ア )〜( オ )に当てはまる組合せとして、正しいものを次の( 1 )〜( 5 )のうちから一つ選べ。
  • ア:漏れ電流  イ:はっ水  ウ:直列  エ:長く  オ:長幹
  • ア:過電圧   イ:吸湿   ウ:直列  エ:短く  オ:ピン
  • ア:漏れ電流  イ:吸湿   ウ:並列  エ:短く  オ:長幹
  • ア:過電圧   イ:はっ水  ウ:並列  エ:長く  オ:長幹
  • ア:漏れ電流  イ:はっ水  ウ:直列  エ:短く  オ:ピン

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この過去問の解説 (2件)

01

(ア)風雨などによってがいし表面に塩分が付着すると、【漏れ電流】が発生することがあります。

電気抵抗の小さな塩水が付着することで漏れ電流が流れやすくなってしまうのです。

(イ)がいしの塩害対策として、がいし表面に【はっ水】性の物質を塗布することが挙げられます。

がいしが水をはじきやすくなれば、それだけ漏電のリスクが下がります。

(ウ)懸垂がいしにおいて、絶縁強化を図る方法として、がいしを【直列】に連結する個数を増やす方法があります。

理論科目でも学ぶことですが、直列に接続すれば電圧が分圧されます。

(エ)懸垂がいしにおいて、絶縁強化を図る方法として、がいしの表面漏れ距離を【長く】する方法があります。

長くするために大きながいしを使うのではなく、がいしに深いヒダを設けます。

(オ)棒状磁器の両端に連結用金具を取り付けた形状のがいしを【長幹】がいしと言います。

選択肢1. ア:漏れ電流  イ:はっ水  ウ:直列  エ:長く  オ:長幹

よって、こちらが正解となります。

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02

碍子の表面に塩分が付着すると、そこに電気の通り道ができます。そこに流れる電流を「漏れ電流」といいます。

碍子には極力塩分を含んだ水が碍子表面に残らないようにするために、「はっ水」性が求められます。

また、絶縁を強化するには碍子を「直列」に連結することで碍子の絶縁を大きくできます。

加えて、碍子にひだをつけて表面の漏れ距離を「長く」することもあります。

両端に連結用金具を取り付けた碍子は「長幹」碍子と呼びます。

よって、1が正解です。

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