問題
火力発電所のタービン発電機は、2極の回転界磁形三相( ア )発電機が広く用いられている。( イ )強度の関係から、回転子の構造は( ウ )で直径が( エ )。発電機の大容量化に伴い冷却方式も工夫され、大容量タービン発電機の場合には密封形( オ )冷却方式が使われている。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
電力 R4上 問2
原子力、火力、水力発電の大部分は同期発電機が用いられます。
誘導発電機は小規模水力や風力など限定的なものに用いられます。
円筒型の特徴として直径が小さく遠心力に強いです。
突極形の特徴として直径が大きく遠心力に弱いです。
タービンの回転速度は下記のとおりです。
火力>原子力>水力
遠心力Fは下記の通りです。
F=mrω2 = mv2/r
F∝v2/r
遠心力は速度の2乗に比例し半径に反比例します。
したがって
火力発電では円筒形が用いられます。
水力発電では突極形が用いられます。
遠心力に対抗するために機械的強度を考える必要があり
半径(直径)を小さくする必要があります。
こちらが正答です。
火力発電所のタービン発電機に関する穴埋め問題です。
(ア) 同期
一般に、火力発電所のタービン発電機には、2極の回転界磁形三相同期発電機が使用されています。
(イ) 機械的
タービン発電機は回転速度が大きいため、タービン翼に遠心力が加わります。
そのため、機械的強度を考えた構造にする必要があります。
(ウ) 円筒形
タービン発電機は、機械的強度の関係から回転半径をあまり大きくとることができません。
そのため、回転翼の段数を増やす円筒形にします。
(エ) 小さい
タービン発電機は、機械的強度の観点から半径をできるだけ小さくした構造とします。
(オ) 水素
比熱、比重、絶縁寿命の観点から、大容量のタービン発電機には水素冷却方式が採用されています。
タービン発電機は、2極の回転型界磁形三相同期発電機が広く用いられています。
機械的強度の関係から、回転子の構造は円筒型で直径が小さいのが特徴です。
また、熱放散が悪いため、水素冷却が採用されます。
したがって、
「ア:同期 イ:機械的 ウ:円筒形 エ:小さい オ:水素」が正しいです。
こちらが正しいです。