第三種電気主任技術者の過去問
令和4年度(2022年)上期
電力 問6
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問題
第三種 電気主任技術者試験 令和4年度(2022年)上期 電力 問6 (訂正依頼・報告はこちら)
電力系統の電圧調整に関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 線路リアクタンスが大きい送電線路では、受電端において進相コンデンサを負荷に並列することで、受電端での進み無効電流を増加させ、受電端電圧を上げることができる。
- 送電線路において送電端電圧と受電端電圧が一定であるとすると、負荷の力率が変化すれば受電端電力が変化する。このため、負荷が変動しても力率を調整することによって受電端電圧を一定に保つことができる。
- 送電線路での有効電力の損失は電圧に反比例するため、電圧調整により電圧を高めに運用することが損失を減らすために有効である。
- 進相コンデンサは無効電力を段階的にしか調整できないが、静止型無効電力補償装置は無効電力の連続的な調整が可能である。
- 電力系統の電圧調整には調相設備と共に、発電機の励磁調整による電圧調整が有効である。
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この過去問の解説 (3件)
01
電力系統における電圧調整の方法としては、進相コンデンサやリアクトルの並列接続によるものが挙げられます。
正しいです。
進相コンデンサにより電流の位相を進めれば、遅れ電流分を相殺し、受電端電圧を上げることが可能です。
正しいです。
力率を高くすることで受電端電圧を上げることができ、力率を低くすることで受電端電圧を下げることが可能です。
誤りです。
受電端電圧をV、皮相電力をSとすると、電流Iは、
I = S/(√3 V)
となります。
送電線路の抵抗分をRとすると、電力損失の量PLは、
PL = 3I2R
です。
これに電流の式を代入すると、
PL = 3×(S2/3V2)×R
= (S2R)/V2
となることが分かります。
以上の式から、電力損失は電圧の二乗に反比例します。
正しいです。
進相コンデンサの静電容量はそれぞれ、一定の量しか有していないので、段階的な調整しか出来ません。
対して、静止型無効電力補償装置は連続的な調整が可能です。
正しいです。
発電機における励磁調整(界磁電流の調整)を行うことで、力率を自由に変えることが出来るので、電圧の調整も可能となります。
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02
電力 R4上 問6
こちらが正答です。
電力損失は電圧の二乗に反比例します。
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03
電力系統の電圧調整及び力率調整に関する問題です。
問題文の通りです。
線路リアクタンスが大きい送電線路では受電端において、
進相コンデンサを負荷に並列することで、
受電端での進み無効電流を増加させ、受電端電圧を上げることができます。
問題文の通りです。
送電線路において送電端電圧と受電端電圧が一定であるとすると、負荷の力率の変化で受電端電力が変化します。
したがって、負荷が変動しても力率を調整することによって、受電端電圧を一定に保つことができます。
誤りです。
有効電力の損失は電圧の2乗に反比例します。
そのため、電圧を高めに運用すれば損失を減らすことができます。
詳細は、送電線の電力損失に関する部分で確認をしてください。
問題文の通りです。
進相コンデンサは無効電力を段階的にしか調整できませんが、静止型無効電力補償装置は無効電力の連続的な調整が可能です。
問題文の通りです。
電力系統の電圧調整には調相設備と共に、発電機の励磁調整による電圧調整が有効です。
発電機の励磁調整による特性には、V曲線と呼ばれる特性があります。
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