第三種電気主任技術者の過去問
令和4年度(2022年)上期
機械 問9

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問題

第三種 電気主任技術者試験 令和4年度(2022年)上期 機械 問9 (訂正依頼・報告はこちら)

いろいろな変圧器に関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
  • 単巻変圧器は、一つの巻線の一部から端子が出ており、巻線の共通部分を分路巻線、共通でない部分を直列巻線という。三相結線にして電力系統の電圧変成などに用いられる。
  • 単相変圧器3台をΔ‒Δ結線として三相給電しているとき、故障等により1台を取り除いて残りの2台で同じ電圧のまま給電する方式をV結線方式という。V結線にすると変圧器の利用率はおよそ0.866倍に減少する。
  • スコット結線変圧器は、M変圧器、T変圧器と呼ばれる単相変圧器2台を用いる。M変圧器の中央タップに片端子を接続したT変圧器の途中の端子とM変圧器の両端の端子を三相電源の一次側入力端子とする。二次側端子からは位相差180度の二つの単相電源が得られる。この変圧器は、電気鉄道の給電などに用いられる。
  • 計器用変成器は、送配電系統等の高電圧・大電流を低電圧・小電流に変成して指示計器にて計測するためなどに用いられる。このうち、計器用変圧器は、変圧比が1より大きく、定格二次電圧は一般に、110V又は(110/√3)Vに統一されている。
  • 計器用変成器のうち、変流器は、一次巻線の巻数が少なく、1本の導体を鉄心に貫通させた貫通形と呼ばれるものがある。二次側を開放したままで一次電流を流すと一次電流が全て励磁電流となり、二次端子には高電圧が発生するので、電流計を接続するなど短絡状態で使用する必要がある。

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この過去問の解説 (3件)

01

いろいろな変圧器の用途及び特徴に関する問題です。

選択肢1. 単巻変圧器は、一つの巻線の一部から端子が出ており、巻線の共通部分を分路巻線、共通でない部分を直列巻線という。三相結線にして電力系統の電圧変成などに用いられる。

問題文の通りです。

単巻変圧器は、一つの巻線の一部から端子が出ており、巻線の共通部分を分路巻線、共通でない部分を直列巻線と言います。

選択肢2. 単相変圧器3台をΔ‒Δ結線として三相給電しているとき、故障等により1台を取り除いて残りの2台で同じ電圧のまま給電する方式をV結線方式という。V結線にすると変圧器の利用率はおよそ0.866倍に減少する。

問題文の通りです。

単相変圧器3台のΔ−Δ結線から、2 台で同じ電圧のまま給電する方式をV結線方式と言います。

Δ−Δ結線からV−V結線にすると、変圧器の利用率はおよそ0.866倍に減少します。

選択肢3. スコット結線変圧器は、M変圧器、T変圧器と呼ばれる単相変圧器2台を用いる。M変圧器の中央タップに片端子を接続したT変圧器の途中の端子とM変圧器の両端の端子を三相電源の一次側入力端子とする。二次側端子からは位相差180度の二つの単相電源が得られる。この変圧器は、電気鉄道の給電などに用いられる。

誤りです。

スコット結線変圧器は、M変圧器、T変圧器と呼ばれる単相変圧器2台を用いて、M変圧器の中央タップに片端子を接続したT変圧器の途中の端子とM変圧器の両端の端子を三相電源の一次側入力端子とします。

二次側端子からは、二つの単相電源が得られますが位相差は90度となります。

選択肢4. 計器用変成器は、送配電系統等の高電圧・大電流を低電圧・小電流に変成して指示計器にて計測するためなどに用いられる。このうち、計器用変圧器は、変圧比が1より大きく、定格二次電圧は一般に、110V又は(110/√3)Vに統一されている。

問題文の通りです。

計器用変成器は、送配電系統等の高電圧・大電流を低電圧・小電流に変成して指示計器にて計測するためなどに用いられます。

計器用変圧器については、変圧比が1より大きく、

定格二次電圧は一般に110 Vもしくは(110/√3)Vに統一されています。

選択肢5. 計器用変成器のうち、変流器は、一次巻線の巻数が少なく、1本の導体を鉄心に貫通させた貫通形と呼ばれるものがある。二次側を開放したままで一次電流を流すと一次電流が全て励磁電流となり、二次端子には高電圧が発生するので、電流計を接続するなど短絡状態で使用する必要がある。

問題文の通りです。

計器用変成器のうち、変流器は一次巻線の巻数が少なく、1本の導体を鉄心に貫通させた貫通形と呼ばれるものがあります。

二次側を開放したままで一次電流を流すと一次電流が全て励磁電流となり、二次端子には高電圧が発生するので、電流計を接続するなど短絡状態で使用します。

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02

機械 R4上 問9

選択肢3. スコット結線変圧器は、M変圧器、T変圧器と呼ばれる単相変圧器2台を用いる。M変圧器の中央タップに片端子を接続したT変圧器の途中の端子とM変圧器の両端の端子を三相電源の一次側入力端子とする。二次側端子からは位相差180度の二つの単相電源が得られる。この変圧器は、電気鉄道の給電などに用いられる。

一次側と二次側の位相差は90度です。

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03

変圧器に関する問題です。

選択肢1. 単巻変圧器は、一つの巻線の一部から端子が出ており、巻線の共通部分を分路巻線、共通でない部分を直列巻線という。三相結線にして電力系統の電圧変成などに用いられる。

正しいです。

設問のとおりです。

選択肢2. 単相変圧器3台をΔ‒Δ結線として三相給電しているとき、故障等により1台を取り除いて残りの2台で同じ電圧のまま給電する方式をV結線方式という。V結線にすると変圧器の利用率はおよそ0.866倍に減少する。

正しいです。

設問のとおりです。

選択肢3. スコット結線変圧器は、M変圧器、T変圧器と呼ばれる単相変圧器2台を用いる。M変圧器の中央タップに片端子を接続したT変圧器の途中の端子とM変圧器の両端の端子を三相電源の一次側入力端子とする。二次側端子からは位相差180度の二つの単相電源が得られる。この変圧器は、電気鉄道の給電などに用いられる。

スコット結線とは、3相から2相結線にする方法です。

単相負荷をバランスよく分割するのに有効です。

スコット結線変圧器の一次側と二次側の位相差は90°です。

よって、誤りです。

選択肢4. 計器用変成器は、送配電系統等の高電圧・大電流を低電圧・小電流に変成して指示計器にて計測するためなどに用いられる。このうち、計器用変圧器は、変圧比が1より大きく、定格二次電圧は一般に、110V又は(110/√3)Vに統一されている。

正しいです。

設問のとおりです。

選択肢5. 計器用変成器のうち、変流器は、一次巻線の巻数が少なく、1本の導体を鉄心に貫通させた貫通形と呼ばれるものがある。二次側を開放したままで一次電流を流すと一次電流が全て励磁電流となり、二次端子には高電圧が発生するので、電流計を接続するなど短絡状態で使用する必要がある。

正しいです。

設問のとおりです。

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