第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和5年度(2023年)下期
問25 (電力 問3)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

第三種 電気主任技術者試験 令和5年度(2023年)下期 問25(電力 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章は、汽力発電所の復水器に関する記述である。

汽力発電所の復水器は、タービンの( ア )を冷却し水に戻して復水を回収する装置である。内部の( イ )を保持することで、タービンの入口蒸気と出口蒸気の( ウ )を大きくし、タービンの( エ )を高めている。

上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
  • ア:抽気蒸気  イ:真空度  ウ:圧力差  エ:回転速度
  • ア:排気蒸気  イ:温度   ウ:温度差  エ:効率
  • ア:排気蒸気  イ:真空度  ウ:圧力差  エ:効率
  • ア:抽気蒸気  イ:真空度  ウ:温度差  エ:回転速度
  • ア:排気蒸気  イ:温度   ウ:温度差  エ:回転速度

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (2件)

01

この問題を解くポイントは、復水器の役割とその影響を理解することです。

それでは問題を見ていきましょう。

選択肢3. ア:排気蒸気  イ:真空度  ウ:圧力差  エ:効率

復水器は、タービンから排出される蒸気を冷却して水に戻し、再利用する装置です。

これにより、水を循環させることで効率的に発電を行うことが可能になります。

また、復水器内では蒸気が冷やされることで体積が縮小し、内部に真空が形成されます。

この真空度が高いほどタービンの出口圧力が低下し、タービンの入口と出口の圧力差が大きくなり、

蒸気がタービンを通過する際に多くのエネルギーを取り出せるため、発電効率が向上します。

 

(ア)については、復水器がタービンから排出される蒸気を冷却して水に戻すことから、「排気蒸気」が適切です。

(イ)については、復水器内で蒸気が冷却されることで発生する「真空度」が正しい選択肢となります。真空度が高いほど、タービンの出口圧力が低下し、より多くのエネルギーを取り出せます。

(ウ)については、タービンの入口蒸気と出口蒸気の圧力差が大きいほど効率的にエネルギーを取り出せるため、「圧力差」が適切です。

(エ)については、復水器の働きによりタービンの効率が向上するため、「効率」が正解となります。

 

まとめ

復水器はタービンからの排気蒸気を冷却し、再利用する重要な装置です。

真空度が高いほどタービンの出口圧力が低下し、圧力差が大きくなることで発電効率が向上します。

一言知識

復水器による真空度の向上は、火力発電や原子力発電においても発電効率を向上させる重要な要素となります。効率的な発電のために欠かせない装置です。

参考になった数4

02

汽力発電所の復水器に関する穴埋め問題です。

選択肢3. ア:排気蒸気  イ:真空度  ウ:圧力差  エ:効率

 

(ア)排気蒸気

復水器とは、蒸気タービンから排出された蒸気を冷却・凝縮して水に戻す装置のことです。

 

(イ)真空度

タービンと復水器の間の蒸気と水の流れを閉鎖的なものにすることで、真空度を保持できます。

 

(ウ)圧力差

真空度を保持することで、タービン入口と出口の圧力差を大きくすることができます。

 

(エ)効率

真空度が保持されることで余分な損失がなくなり、タービン効率を高めることができます。

参考になった数1