第三種電気主任技術者の過去問
令和5年度(2023年)下期
電力 問15(b)
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問題
第三種 電気主任技術者試験 令和5年度(2023年)下期 電力 問15(b) (訂正依頼・報告はこちら)
ある需要端の負荷に対し、水力発電所1か所と重油専焼汽力発電所1か所によって電力を供給する場合において、次の問に答えよ。
需要端の負荷に供給する最大電力が100MW、年負荷率60%の場合、汽力発電所における重油の年間の消費量[kL]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
ただし、この汽力発電所の発電端熱効率は40%で運転出力に関わらず一定とする。
使用する重油の発熱量は39100kJ/Lとし、発電所から需要端までの送電損失、発電所内損失は無視するものとする。
需要端の負荷に供給する最大電力が100MW、年負荷率60%の場合、汽力発電所における重油の年間の消費量[kL]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
ただし、この汽力発電所の発電端熱効率は40%で運転出力に関わらず一定とする。
使用する重油の発熱量は39100kJ/Lとし、発電所から需要端までの送電損失、発電所内損失は無視するものとする。
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- 82000
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この過去問の解説 (1件)
01
この問題は、水力発電所と汽力発電所が分担して発電した時の
汽力発電所の重油使用量を計算する問題です。
この問題に必要な量記号や値は以下の通り。
最大電力Pm:100[MW]=100✕103[kW]
年負荷率:60[%] =0.6
水力発電所の年間発電量WW:169[GW·h]=1.69✕108[kW·h]※
汽力発電所の発電端熱効率ηp:40[%]=0.4
重油の発熱量H:39100[kJ/L]
※水力発電所の年間発電量は前問(https://kakomonn.com/denken3/questions/75742)より引用しています
需要端の負荷の年平均需要電力:Pa[kW]
汽力発電所の年間発電電力量:WL[kW·h]
汽力発電所が分担する発電電力量:WS[kW·h]
汽力発電所の出力熱量:Qo[kJ]
汽力発電所の入力熱量:Qi[kJ]
重油の年間消費量:B[kL]
◆負荷率を考慮した需要端の年平均需要電力を求めます
Pa=Pm✕0.6
=100✕103✕0.6
=60✕103[kW]
WL=Pa✕24✕365
=5.256✕108[kW·h]
◆汽力発電所が分担する発電電力量を求めます
WS=WL−WW
=5.256✕108−1.69✕108
=3.566✕108[kW·h]
◆汽力発電所が分担する発電電力量を熱量換算し、出力熱量を求めます
1[kW·h]=3600[kJ]の定義より、
Qo=3600✕WS
=3600✕3.566✕108
≒1.284✕1012[kJ]
◆汽力発電所の入力熱量を求めます
Qi=Qo/0.4
=1.284✕1012[kJ]
◆重油の使用量を求めます
B=Qi/H
=3.210✕1012/39100
≒8.21✕107[L]
=82100[kL]
従って、選択肢は82000[kL]となります。
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