第三種電気主任技術者の過去問
令和5年度(2023年)下期
電力 問16(b)

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問題

第三種 電気主任技術者試験 令和5年度(2023年)下期 電力 問16(b) (訂正依頼・報告はこちら)

図のような系統において、昇圧用変圧器の容量は30MV・A、変圧比は11kV/33kV、百分率インピーダンスは自己容量基準で7.8%、計器用変流器(CT)の変流比は400A/5Aである。系統の点Fにおいて、三相短絡事故が発生し、1800Aの短絡電流が流れたとき、次の問に答えよ。
ただし、CTの磁気飽和は考慮しないものとする。

過電流継電器(OCR)を0.09sで動作させるには、OCRの電流タップ値を何アンペアの位置に整定すればよいか、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
ただし、OCRのタイムレバー位置は3に整定されており、タイムレバー位置10における限時特性は図示のとおりである。
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  • 3.0A
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この過去問の解説 (1件)

01

この問題は、過電流遮断器を指定した動作時間で

動作させるために必要な過電流遮断器の電流タップ値を求める問題です。

 

この問題に必要な量記号や値は以下の通り。

 

CTの変流比 400:5

過電流遮断器のタイムレバー値 3

三相短絡電流IS:1800[A]

タイムレバー位置3の時に過電流遮断器を動作させる時間:0.09[s]

 

三相短絡時のCT2次側の電流値:IS2[A]

電流タップ値:It[A]

過電流遮断器のタイムレバー位置が10の時の動作時間:t[s]

選択肢4. 4.5A

◆三相短絡時のCT2次側の電流値を求めます

CT2次側の電流値は、CTの変流比と三相短絡電流から求めます。

 

400:5=1800:IS2

IS2=5✕1800/400

=22.5[A]

 

◆過電流遮断器のタイムレバー位置が10の時の動作時間を求めます

タイムレバー位置が10の時の動作時間は、

タイムレバー位置の比とタイムレバー位置3の時の動作時間から求めます。

 

3:10=0.09:t

t=10✕0.09/3

=0.3[s]

 

これを与えられたタイムレバー位置10の時の限時特性図に照らし合わせると、

タイムレバー位置が3で0.09[s]で動作させる場合の

タップ整定電流の倍数は5倍数となります。

 

◆電流タップ値を求めます

It=IS2/タップ整定電流の倍数

=22.5/5

=4.5[A]

 

従って、電流タップ値は4.5[A]となります。

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