第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和5年度(2023年)下期
問46 (機械 問4)
問題文
あるかご形三相誘導電動機を定格電圧でY-Δ始動したところ、始動トルクは60N・mであった。また、Δ結線での全電圧始動時(定格電圧)の始動トルクは定格運転時の240%である。この電動機の定格運転時のトルクの値[N・m]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
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問題
第三種 電気主任技術者試験 令和5年度(2023年)下期 問46(機械 問4) (訂正依頼・報告はこちら)
あるかご形三相誘導電動機を定格電圧でY-Δ始動したところ、始動トルクは60N・mであった。また、Δ結線での全電圧始動時(定格電圧)の始動トルクは定格運転時の240%である。この電動機の定格運転時のトルクの値[N・m]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
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この過去問の解説 (2件)
01
この問題は、Y-△始動時のトルクから定格運転時のトルクの導出に関する計算問題です。
この問題に必要な量記号や値は以下の通りです。
Y-△始動時のトルクTSY:60[N·m]
全電圧始動時のトルクは、定格運転時のトルクの240[%]
全電圧始動時のトルク:TS△[N·m]
定格運転時のトルク:Tn[N·m]
◆全電圧始動時のトルクを求めます
トルクは、1相の巻線に加わる電圧の2乗に比例するので、
以下のような式が成り立ちます。
Y結線の相電圧:△結線の相電圧=TSY:TS△
(1/√3)2:1=60:TS△
TS△=60/(1/√3)2
=60/1/3
=180[N·m]
◆定格運転時のトルクを求めます
問題文よりTS△=240[%]✕Tnとなるので、これを変形して
Tn=TS△/2.4
=180/2.4
=75[N·m]
と、求めることができます。
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02
かご形三相誘導電動機の始動法の一つでもあるY-Δ始動法に関する問題です。
Y-Δ始動法とはかご形三相誘導電動機の始動時に一次巻線をY結線とし、定格運転近くまで加速したらΔ結線とする方式です。
電動機は始動時に過大な電流が流れモーターを焼損させる恐れがあるため、このY-Δ始動法が採用されています。
Y-Δ結線は理論科目の三相交流回路でも学んだように、Y結線の相電圧はΔ結線の1/√3倍となり、一次側の電圧を減少出来ます。なので線電流も1/3倍とする事ができるので一次巻線をY結線とすればかご形三相誘導電動機の始動電流を抑えることができます。
ただデメリットとして始動トルクも同じように1/3倍となってしまいます。(トルクは電圧の2乗に比例するので)
今回の問題では電動機の定格運転時のトルクの値[N・m]を求める形となります。
まずは問題文より始動トルク(Y結線)は60N・mであったとあるのでΔ結線での全電圧始動時(定格電圧)の始動トルクは以下となります。
・TSΔ=60×3=180[N・m]
続いて問題文中より[Δ結線での全電圧始動時(定格電圧)の始動トルクは定格運転時の240%である]とあります。これは言い換えるとΔ結線での定格運転時のトルクは全電圧始動時の1/2.4倍と言えますので電動機の定格運転時のトルクの値は次のようになります。
・TΔ=180/2.4=75[N・m]
以上のようになります。
こちら適切な解答となります。
かご三相誘導電動機の始動法としては全電圧始動法、Y-Δ始動法以外にも始動補償器法、始動リアクトル法などがあり全電圧始動法以外は始動電流や始動電圧を抑える役目があります。
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