第三種電気主任技術者の過去問
令和5年度(2023年)下期
機械 問18(b)
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問題
第三種 電気主任技術者試験 令和5年度(2023年)下期 機械 問18(b) (訂正依頼・報告はこちら)
図1は、調節計の演算回路などによく用いられるブロック線図を示す。
次の問に答えよ。
図1のブロック線図において、閉ループ周波数伝達関数で、ゲインKが非常に大きな場合の近似式として正しいものを(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
なお、この禁色氏が成立する場合、この演算回路は比例プラス積分要素と呼ばれる。
次の問に答えよ。
図1のブロック線図において、閉ループ周波数伝達関数で、ゲインKが非常に大きな場合の近似式として正しいものを(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
なお、この禁色氏が成立する場合、この演算回路は比例プラス積分要素と呼ばれる。
- 1+jωCR
-
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この過去問の解説 (2件)
01
この問題は、ブロック線図の周波数伝達関数を導出する問題です。
図1を閉ループ周波数伝達関数の公式に当てはめると、
以下のような式が成り立ちます。
G(jω)=X(jω)/Y(jω)
=K/(1+KG1(jω))
分母分子に1/Kを掛けて式を整理すると、
G(jω)=K/(1+KG1(jω))
=1/{(1/K)+G1(jω)}
となります。
この式で、ゲインKが非常に大きい場合は1/Kの項を無視することができるので、
以下のように近似することができます。
G(jω)≈1/G1(jω)
G1(jω)は前問https://kakomonn.com/denken3/questions/75768より
G1(jω)=jωCR/(1+jωCR)なので、これを代入します。
G(jω)≈1/G1(jω)
=1/jωCR/(1+jωCR)
=(1+jωCR)/jωCR
分母分子に1/jωCRを掛けて、式を整理すると
G(jω)=(1+jωCR)/jωCR
=(1+jωCR)×1/jωCR/jωCR×1/jωCR
=1+1/jωCR
となります。
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02
前問(https://kakomonn.com/denken3/questions/75768)からの続きとなります。
閉ループ周波数伝達関数G(jω)=X(jω)/Y(jω)=K/1+KG1(jω)‥①
①式に前問で求めたG1(jω)=jωCR/1+jωCRを代入します。
※1.KG1(jω)=jωCRK/1+jωCR
※2.1+KG1(jω)=(1+jωCR+jωCRK)/1+jωCR
・G(jω)=K(1+jωCR)/(1+jωCR+jωCRK)‥②
上記のように閉ループ周波数伝達関数を求める事が出来ました。ここで問題文より【ゲインKが非常に大きな場合の近似式】という部分に着目すると、これはゲインKが含まれていない部分は無視できるという意味でもあります。
よって上記②式の分母【1+jωCR】を無視した式は以下のようになります。
・G(jω)=K(1+jωCR)/jωCRK‥③
・G(jω)=(1+jωCR)/jωCR‥③´
③´式を変形すると以下のようになります。
・G(jω)=1+1/jωCR ※(jωCR/jωCR=1)
以上のようになります。
こちらが適切な解答となります。
前問と同じくこちらも文字式の整理がキモとなります。問題文の条件の「~が非常に大きい」などの表現は電験では頻繁に用いられています。その一文から連想して答えを導くのは容易ではありませんが、問題を多く問いて感覚を養う事をお薦め致します。
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