第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和6年度(2024年)上期
問8 (理論 問8)
問題文

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問題
第三種電気主任技術者(電験三種)試験 令和6年度(2024年)上期 問8(理論 問8) (訂正依頼・報告はこちら)

- fA < fB < fAB
- fA < fAB < fB
- fB < fAB < fA
- fAB < fA < fB
- fAB < fB < fA
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この過去問の解説 (2件)
01
接続が異なるLC直列回路の共振周波数の大小関係に関する計算問題です。
この問題を解くにあたり、以下のLC直列回路の共振周波数を求める公式が必要となります。
f=1/(2π√(LC))
◆回路Aの共振周波数を求めます
fA=1/(2π√(LC))
◆回路Bの共振周波数を求めます
fB=1/(2π√(2LC))
≒1/(2.82π√(LC))
◆回路Cの共振周波数を求めます
まず、回路の合成インダクタンスと合成静電容量を求めます。
合成インダクタンス:L+2L=3L
合成静電容量:(C✕C)/(C+C)=C2/2C=C/2
fAB=1/{2π√(3L✕(C/2))}
=1/{2π√{(3/2)(LC)}}
≒1/(2.45π√(LC))
◆3つの回路の共振周波数を求める式を比較します
fA=1/(2π√(LC))
fB=1/(2.82π√(LC))
fAB=1/(2.45π√(LC))
赤字の部分が、共通していない部分です。
この値は分母にあるので、値が大きいほど計算結果の値は小さくなります。
したがって、
fB<fAB<fA
の順となります。
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02
交流回路に関する問題です。
共振周波数とはインダクタンスLと静電容量CのそれぞれのリアクタンスXL、Xcの値が同じになった時、電圧と電流の位相が同相となる状態です。回路が直列の場合は直列共振といい、並列の場合は並列共振と言います。
以上の事を踏まえた共振周波数の公式は以下のように表す事が出来ます。
・XL=Xc
※XL=ωL、Xc=1/ωC
・ωL=1/ωC
・2πfL=1/2πfC
上記式を周波数fについて解くと下記のようになります。
・f=1/2π√LC[Hz]‥①
問題図を見ると、3つの回路はすべて直列共振となっております。
各回路の共振周波数は以下となります。
・fA=1/2π√LC
・fB=1/2π√2LC
・fAB=1/2π√1.5LC
fABの回路はインダクタンスと静電容量が2つずつの直列回路となっています。よってそれぞれの合計は次のようになります。
・インダクタンスL=L+2L=3L[H]
・静電容量C=(C×C)/(C+C)=C2/2C=C/2[F]
上記の値を√LCに当てはめると次のようになります。
・√LC=√3L×(C/2)=√(3/2)LC=√1.5LC
ここで3つの共振周波数を比較すると、相違しているのは√LCだけとなっています。この√LCは分数の分母部となっているため、単純にこの√LCが大きい値ほど逆数となり、周波数の値は小さくなります。以上の事を踏まえると次のようになります。
・fA=1/1=1
・fB=1/2=0.5
・fAB=1/1.5≒0.67
上記より大小関係は次のようになります。
・0.5fB<0.67fAB<fA
以上となります。
こちらが適切な解答となります。
今回の問題は大小関係を求める問題であって詳しい値までは求められていません。もし3つの値を詳細に求めてしまうと、時間ロスにつながりますので、自分なりに工夫して問題を見定める能力も必要かと思います。
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