第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和6年度(2024年)上期
問17 (理論 問16(a))
問題文
直流電流計Ⅰの最大目盛は100A、直流電流計Ⅱの最大目盛は50A、直流電流計Ⅲの最大目盛は50Aである。この3台の直流電流計を並列に接続し、ある回路に接続したところ、直流電流計Ⅰの指示値は90A、直流電流計Ⅱの指示値は40A、直流電流計Ⅲの指示値は35Aであった。この接続において計測できる最大電流の値[A]として、最も近いものを次のうちから一つ選べ。
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問題
第三種電気主任技術者(電験三種)試験 令和6年度(2024年)上期 問17(理論 問16(a)) (訂正依頼・報告はこちら)
直流電流計Ⅰの最大目盛は100A、直流電流計Ⅱの最大目盛は50A、直流電流計Ⅲの最大目盛は50Aである。この3台の直流電流計を並列に接続し、ある回路に接続したところ、直流電流計Ⅰの指示値は90A、直流電流計Ⅱの指示値は40A、直流電流計Ⅲの指示値は35Aであった。この接続において計測できる最大電流の値[A]として、最も近いものを次のうちから一つ選べ。
- 100
- 144
- 165
- 183
- 200
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この過去問の解説 (2件)
01
与えられた情報を整理します。
(各電流計の最大目盛)
直流電流計Ⅰ:100A
直流電流計Ⅱ:50A
直流電流計Ⅲ:50A
(実際の指示値)
直流電流計Ⅰ:90A
直流電流計Ⅱ:40A
直流電流計Ⅲ:35A
この接続で計測できる最大電流を求める問題です。
(並列接続における電流分担)
並列接続では、電流は各電流計に内部抵抗の逆比で分担されます。
内部抵抗は与えられていませんが、各電流計の指示値を元に負担割合を求めることが可能です。
(各電流計の負担割合)
各電流計が全体の電流に対してどれだけ負担しているかを計算します。
負担割合:負担割合=指示値/合計電流
合計電流:90A+40A+35A=165A
直流電流計Ⅰ:90/165=0.545
直流電流計Ⅱ:40/165=0.242
直流電流計Ⅲ:35/165=0.212
(各電流計の最大目盛を基に測定可能な電流を計算)
負担割合が同じ比率で変わると仮定して、全体の測定可能な最大電流を求めます。
全体の最大電流:最大電流=各電流計の最大目盛/負担割合
直流電流計Ⅰ:100÷0.545≈183.5A
直流電流計Ⅱ:50÷0.242≈206.6A
直流電流計Ⅲ:50÷0.212≈235.8A
最小の値が制約条件となるため、最大電流は183A。
この選択肢は誤りです。
この選択肢は誤りです。
この選択肢は誤りです。
この選択肢は正しいです。
この選択肢は誤りです。
並列接続では、各計器の負担割合を計算し、その比率に基づいて全体の最大測定可能電流を求めます。
制約となるのは、最も負担の大きい電流計(負担割合が大きい電流計)です。
このような問題では、全体の電流と各電流計の性能を関連付けて考えることが重要です。
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02
この問題は、直流電源の並列接続において計測できる最大電流を求めるものです。
回路全体の電流
3台の電流計の指示値を合計すると、全体の電流がわかります。
90 + 40 + 35=165[A]
電流の比率
165Aの電流が流れたとき、各電流計には次の比率で電流が分かれて流れています。
90:40:35
これは全体の電流が変わっても変わりません。
測定限界を決めるもの
各電流計の最大目盛は、150A、50A、50Aです。
比率と最大目盛を比べると、電流計Iでは比率90に対して最大100Aであるので、電流計Iが最も早く最大目盛に達します。
最大電流
電流計Iが100Aを指すときの全体の電流が、この並列接続で計測できる最大電流です。
電流計Iの指示値が90Aのときに全体の電圧が165Aであったので、電流計Iの指示値が100Aになったときの全体の電流もこの比率に応じます。
165 x 100/90=183[A]
直流電流計の並列接続は、測定範囲を拡大するために用いられます。
各電流計に流れる電流の比率は一定であることを利用しましょう。
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