第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和6年度(2024年)上期
問20 (理論 問17(b))
問題文
図3を用いて、図1の端子b−c−d間をY結線回路に変換したとき、図1の端子a−d間の合成静電容量C0の値[μF]として、最も近いものを次のうちから一つ選べ。

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問題
第三種電気主任技術者(電験三種)試験 令和6年度(2024年)上期 問20(理論 問17(b)) (訂正依頼・報告はこちら)
図3を用いて、図1の端子b−c−d間をY結線回路に変換したとき、図1の端子a−d間の合成静電容量C0の値[μF]として、最も近いものを次のうちから一つ選べ。

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この過去問の解説 (2件)
01
回路の一部をΔ結線からY結線に変換した時の全体の合成静電容量を求める計算問題です。
問題文で与えられた条件を適用すると、回路図は以下のようになります。
Y結線に変換した部分の静電容量は、前問の解答より引用しています。
解く順番には
①9[μF]と9[μF]の直列、18[μF]と9[μF]の直列から取り掛かる
②9[μF]と9[μF]の並列、18[μF]と9[μF]の並列から取り掛かる
の2通りがありますが、ここでは①の手順で解いていきます。
◆直列部分の合成静電容量を求めます
量記号は、暫定的なものなので特に気にしていません。
C1=(9[μF]✕9[μF])/(9[μF]+9[μF])=4.5[μF]
C2=(18[μF]✕9[μF])/(18[μF]+9[μF])≒6[μF]
◆4.5[μF]と6[μF]の並列の合成静電容量を求めます
C3=4.5[μF]+6[μF]
=10.5[μF]
◆10.5[μF]と9[μF]の直列の合成静電容量を求めます
C0=(10.5[μF]✕9[μF])/(10.5[μF]+9[μF])
=94.5/19.5[μF]
≒4.8[μF]
したがって、最も近い値は4.8[μF]となります。
令和5年下期 理論 問17(b)に値も全く同じ問題が出題されています。
こちらでは、②の手順(9[μF]と9[μF]の並列、18[μF]と9[μF]の並列から取り掛かる)で解説をしています。
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02
前問からの続きとなります。
今回は直並列回路の合成静電容量を求める計算問題となります。
問題文の条件より、図1の端子b−c−d間をY結線回路に変換したときとあるので、前問より端子b−c−d間の3つの静電容量は3[μF]から9[μF]に変換されます。
さらに、変換後の等価回路は静電容量4つの並列回路と静電容量9[μF]の直列での組合せとなります。
細分化すると次のようになります。
①端子a−b間の静電容量9[μF]とY変換後の端子b−から分岐間の静電容量9[μF](直列)
②端子a−c間の静電容量18[μF]とY変換後の端子c−から分岐間の静電容量9[μF](直列)
③分岐から端子d間のY変換後の静電容量9[μF](直列)
上記の項目を一つずつ求めていきます。
求める際の注意点として、直列・並列の考え方が抵抗とは逆という事に気を付けましょう。
①直列回路C1=(9×9)/(9+9)=4.5[μF]
②直列回路C2=(18×9)/(18+9)=6.0[μF]
ここで上記①、②の並列回路の合成静電容量を求めます。
①-②間の並列回路C12=4.5+6.0=10.5[μF]
最後に③と上記で求めたC12の合成静電容量C0を求めます。
③直列回路C0=(10.5×9)/(10.5+9)≒4.8[μF]
以上のようになります。
こちらが適切な解答となります。
解説の冒頭でも述べていますが、直並列回路の合成を求める際、抵抗と静電容量の考え方は逆なので混合しないようにしておきましょう。またY変換後の等価回路を描けないと問題は解けないので不得意な方はもう一度直流回路の基礎から見直されることをおすすめ致します。
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