1級電気工事施工管理技士の過去問
平成30年度(2018年)
(旧)平成30年度 問49
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問題
1級 電気工事施工管理技術検定試験 平成30年度(2018年) 問49 (訂正依頼・報告はこちら)
空気調和設備に関する記述として、不適当なものはどれか。
- ファンコイルユニット・ダクト併用方式は、負荷変動の多いペリメータの負荷をファンコイルユニットで処理する。
- 定風量単一ダクト方式は、複数の室を空調する場合に、各室間に温度や湿度のアンバランスが生じやすい。
- 変風量単一ダクト方式は、送風温度を室ごとに変化させることにより負荷変動に対応する。
- 空気熱源ヒートポンプパッケージ方式は、冷媒配管が長く高低差が大きいほど能力は低下する。
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この過去問の解説 (3件)
01
不適当なものは「変風量単一ダクト方式は、送風温度を室ごとに変化させることにより負荷変動に対応する。」です。
ファンコイルユニット・ダクト併用方式は、空気調和機で調整した空気を室内に送風し、室内に設置したファンコイルユニットに冷水を送ることで室内を空調します。
空気調和機が部屋の内側(インテリア)の負荷に、ファンコイルユニットが外壁側(ペリメータ)の負荷に対応します。
したがって、正しい記述です。
単一ダクト方式は定風量方式と変風量方式があります。
定風量方式は、風量を一定として送風するので、各室ごと、ゾーンごとといった空調はできず、各室間に温度や湿度のアンバランスが生じやすくなります。
したがって、正しい記述です。
変風量方式は変風量ユニットで風量を各室ごと、ゾーンごとに変えて室温を制御します。
送風温度を変えるわけではありません。
したがって、不適切です。
空気熱源ヒートポンプパッケージ方式は大気の熱を利用して冷暖房運転を行うので、低消費電力・高効率な冷暖房ができます。
室外機と室内機を冷媒配管で接続して使用しますが、冷媒配管が長くなったり、高低差が大きいと配管ロスが大きくなり能力が下がります。
したがって、正しい記述です。
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02
不適当なものは「変風量単一ダクト方式は、送風温度を室ごとに変化させることにより負荷変動に対応する。」です。
ファンコイルユニット・ダクト併用方式のファンコイルユニットはペリーメータ(外壁側)の負荷に対応しています。
定風量単一ダクト方式は、風量を一定として送風するため、各室間で温度や湿度のアンバランスが生じやすくなります。
変風量方式は、変風量ユニットで風量を各室ごと(各エリアごと)に変えて室温を制御する方式です。従って、不適切な記述になります。
空気熱源ヒートポンプパッケージ方式は、大気の熱を利用するため、室内機と室外機を冷房配管で接続します。その際、冷房配管が長く高低差が大きい程能力が低下します。
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03
空気調和設備に関する問題です。
○
ファンコイルユニット・ダクト併用方式は、送風機・冷温水コイル・フィルタなどが内蔵している室内用小型空調機(ファンコイルユニットと言います)を、部屋ごとに設置して、中央の機械室からの冷温水の供給と、機械室の空調機からの外気と還り空気を冷却または加熱して、部屋の冷暖房を働かせます。
ペリメータゾーンの負荷によって、空調の負荷が増えますが、ペリメータゾーンに断熱処理を施して、部屋周囲(特に窓など)からの熱負荷を減らせば、空調の負荷も減ります。
○
定風量単一ダクト方式は、中央に設置した空調機から主ダクトが出て、それが分岐し分岐ダクトが、各部屋ごとに常に一定の風量で送風し、空調機内の冷温水コイルに流れる水の温度の制御で、室内の温度と湿度を制御する方式です。
デメリットとして、部屋ごとの時刻ごとの負荷の変動が均一でないことが多く、部屋ごとの温湿度のアンバランスが生じます。
対策には、部屋ごとに再熱器を設置するなどが有ります。
×
変風量単一ダクト方式は、中央空調機からダクトを通して一定温度の送風をして、部屋ごとに端末用変風量ユニットを設置し、ユニットの設定変更で、風量変化と室温の調整ができる方式です。
「送風温度を室ごとに変化させる」は、誤りです。
○
ヒートポンプ型は、低温の熱源を供給して蒸発器で吸熱し、高温の凝縮器からの放熱を暖房に利用する方式です。
空気熱源ヒートポンプパッケージ方式は、熱源として空気が常に変動するため、外気温が低いときの暖房では負荷が増大し、ヒートポンプの能力成績係数が低下するという欠点があります。
操作が簡単で、中小規模の店舗や事務所で採用されますが、冷媒配管の長さや高さに限界があり、冷媒配管が長くて高低差が大きいほど能力が落ちるという欠点もあります。
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