1級電気工事施工管理技士の過去問
令和元年度(2019年)
午後 イ 問66
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問題
1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和元年度(2019年) 午後 イ 問66 (訂正依頼・報告はこちら)
監視カメラ設備の施工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- 屋外カメラのハウジングは、水の浸入に対する保護等級として、IP 66の仕様のものを使用した。
- 屋外カメラの雷保護として、信号ケーブル及び電源ケーブルの監視装置本体側のみに専用のサージ防護デバイス(SPD)をそれぞれ設けた。
- ネットワークカメラ(IPカメラ)には、PoEタイプのスイッチングハブからLANケーブルを用い、電力を供給した。
- ネットワークカメラ(IPカメラ)の信号線は、専用のコンバータを用いて既設の同軸ケーブルを流用した。
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この過去問の解説 (3件)
01
雷保護の対策をするなら、屋外カメラ側にもSPDを設けるべきです。
監視装置本体側のみ設けるのは不適当です。
【1】
IP規格とは防塵防滴の性能を示す規格で、
Pの後の数字が防塵性能(1~6段階)
その後の数字が防滴性能(1~8段階)で、
数字が大きい程、防塵防滴の性能が良い事を表しています。
IP66は、防塵に対して、粉塵が侵入しない、
防滴に対して、あらゆる方向からの直接噴流からの保護ができる。
を表し、屋外での使用に適切な条件を満たしています。
【3】
POE(PowerOverEthernet)LANケーブルで電力を供給する技術により、
カメラ側での電源供給をしなくて済み、省施工できます。
【4】
更新工事で、新規配線が難しい場合等、
専用のコンバータを用いれば、既設の同軸ケーブルを流用し、
施工できる場合もあります。
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02
屋外のカメラは雷サージの影響を受けやすく、雷サージを受けたときは、カメラが破損する場合があります。
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03
監視カメラ設備の施工に関する問題です。
○
IP66 は、IECやJISなどで決められた電気機器内への異物進入の保護等級で、防塵と防滴の性能を表しています。
IP66 の使用であれば、豪雨でも浸水の恐れはありません。
×
監視装置本体側のみに専用のサージ防護デバイス(SPD)を設けても、信号や電源が他の機器に使用されていれば、それらの機器に雷の影響が出ます。
そのため、雷サージが侵入しないように、通信線と電源線にそれぞれ専用のSPDを設置します。
「監視装置本体側のみに専用のサージ防護デバイス(SPD)をそれぞれ設けた」は、誤りです。
○
PoE は、データ通信用のイーサネットケーブルを使って、ネットワーク機器の電力を供給する規格です。
PoE を利用したシステム構成であれば、PoEタイプのスイッチングハブから、LANと接続しているネットワークカメラに、LANケーブルを通して電源を供給することができます。
○
同軸ケーブルの両端に専用の変換器を設置することで、同軸ケーブルがイーサネットケーブルとして使用できるため、ネットワークカメラの信号線と同軸ケーブルが接続できます。
なお、IPカメラと変換機間をPoE対応ケーブルと変えれば、LAN経由で電源の供給も可能になります。
さらにスイッチングハブも使用すれば、監視周囲の複数台のカメラを、ネットワークカメラとして使用できます。
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