1級電気工事施工管理技士の過去問
令和元年度(2019年)
午後 ハ 問81

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問題

1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和元年度(2019年) 午後 ハ 問81 (訂正依頼・報告はこちら)

建設工事の請負契約に関する記述として、「建設業法」上、誤っているものはどれか。
  • 注文者は、入札の方法により競争に付する場合にあっては、入札を行う以前に、建設業者が当該建設工事の見積りをするために必要な一定の期間を設けなければならない。
  • 建設業者はその請け負った建設工事が共同住宅を新築する工事である場合、あらかじめ発注者の書面による承諾を得たときは、一括して他人に請け負わせることができる。
  • 注文者は、請負人に対して、建設工事の施工につき著しく不適当と認められる下請負人があるときは、あらかじめ注文者の書面による承諾を得て選定した下請負人である場合等を除き、その変更を請求することができる。
  • 請負人は、その請け負った建設工事の施工について、工事監理を行う建築士から工事を設計図書のとおりに実施するよう求められた場合において、これに従わない理由があるときは直ちに注文者に対して、その理由を報告しなければならない。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は【2】です。

原則、一括して他人に請け負わせることはできません。
ただし、民間工事において、あらかじめ発注者の書面による承諾を得たときは、
法令で定める工事を除き、この限りではないです。
共同住宅を新築する工事は法令で定める工事になります。
ですので、「一括して他人に請け負わせることができる」は、誤りです。

【1】
見積りをするために、下記の通り、必要な一定の期間を設けなければなりません。
・工事1件の予定価格が500万円未満の場合、1日以上
・工事1件の予定価格が500万円以上5000万円未満の場合、10日以上
・工事1件の予定価格が5000万円以上の場合、15日以上

【3】
建設工事の施工につき著しく不適当と認められる場合に限り、
注文者は、その下請負人の変更を請求する事ができます。

【4】
間違いやすいですが、工事監理を行うものではなく、
『注文者』に対して、その理由を報告しなければなりません。

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02

「建設業法」上の建設工事の請負契約に関する問題です。

選択肢1. 注文者は、入札の方法により競争に付する場合にあっては、入札を行う以前に、建設業者が当該建設工事の見積りをするために必要な一定の期間を設けなければならない。

【 注文者は、入札の方法により競争で行う場合には、入札を行うまでに、契約内容の項目(工事内容・工事着工と完了日・その他契約時に取り交わす内容)を、できる限り具体的に提示し、提示から入札までに、建設工事の見積りに必要な政令で定める一定の期間を設けます。 】

(「建設業法」第20条)

【 ➀ 500 万円に満たない工事は、1 日以上

② 工事予定価格が 500 万円以上 5000万円に満たない工事は、10 日以上

③ 工事予定価格が 5000 万円以上の工事については、15 日以上

④ 国の入札が競争の場合に、会計令規定による期間 】

(「建設業法施行令」第6条)

選択肢2. 建設業者はその請け負った建設工事が共同住宅を新築する工事である場合、あらかじめ発注者の書面による承諾を得たときは、一括して他人に請け負わせることができる。

×

【 建設業者は、その請け負つた建設工事を、いかなる方法をもつてするかを問わず、一括して他人に請け負わせてはなりません。

ただし、多数の者が利用する施設の重要な建設工事で政令で定めるもの以外の場合は、建設工事の元請負人があらかじめ発注者の書面による承諾を得たときは、一括して他人に請け負わせることができます。 】

(「建設業法」第22条(一括下請負の禁止))

【 政令で定める重要な建設工事は、共同住宅を新築する建設工事とします。 】

(「建設業法施行令」第6条の2)

したがって、建設工事が、共同住宅を新築する工事であるため、注文者の書面があっても、一括して他人に請け負わせることはできません

選択肢3. 注文者は、請負人に対して、建設工事の施工につき著しく不適当と認められる下請負人があるときは、あらかじめ注文者の書面による承諾を得て選定した下請負人である場合等を除き、その変更を請求することができる。

【 注文者は、建設工事の施工が著しく不適当と認められる下請負人であるときは、その変更を請求することができます

ただし、あらかじめ注文者が書面で承諾して選定された下請負人の場合は、変更の請求はできません。 】

(「建設業法」第23条(下請負人の変更請求))

選択肢4. 請負人は、その請け負った建設工事の施工について、工事監理を行う建築士から工事を設計図書のとおりに実施するよう求められた場合において、これに従わない理由があるときは直ちに注文者に対して、その理由を報告しなければならない。

【 請負人はが請け負つた建設工事の施工で、建築士法による工事監理として行う建築士から、工事を設計図書のとおりに実施するよう求められた場合、これに従わない理由があるときは、直ちに、注文者に対して、その理由を報告しなければなりません。 】

(「建設業法」第23条の2(工事監理に関する報告))

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03

建設工事の請負契約に関する問題です。

選択肢1. 注文者は、入札の方法により競争に付する場合にあっては、入札を行う以前に、建設業者が当該建設工事の見積りをするために必要な一定の期間を設けなければならない。

〇 正しいです。

 

応札するためには、正確な見積りが必要です。

その為には、一体の期間が必要になります。

選択肢2. 建設業者はその請け負った建設工事が共同住宅を新築する工事である場合、あらかじめ発注者の書面による承諾を得たときは、一括して他人に請け負わせることができる。

✕ 誤りです。

 

建設業者は、民間工事で会ってあらかじめ発注者の書面による承諾を得たときは、一括して他人に請け負わせることができますが、共同住宅の場合は適用外です。

選択肢3. 注文者は、請負人に対して、建設工事の施工につき著しく不適当と認められる下請負人があるときは、あらかじめ注文者の書面による承諾を得て選定した下請負人である場合等を除き、その変更を請求することができる。

〇 正しいです。

 

選択肢のとおりです。

不適当な下請負人を排除するための規程です。

選択肢4. 請負人は、その請け負った建設工事の施工について、工事監理を行う建築士から工事を設計図書のとおりに実施するよう求められた場合において、これに従わない理由があるときは直ちに注文者に対して、その理由を報告しなければならない。

〇 正しいです。

 

工事監理者からの不適切な要求を排除する規定です。

 

まとめ

建設工事における発注者と請負人は対等な関係にあります。

それぞれの権利を保護し、また不平等がないように監視しあう事が必要です。

 

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