1級電気工事施工管理技士の過去問
令和3年度(2021年)
午前 ロ 問27
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問題
1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和3年度(2021年) 午前 ロ 問27 (訂正依頼・報告はこちら)
配電系統の電圧調整に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- 負荷電流の増減に応じて線路電圧を維持するため、変電所の送り出し電圧を負荷時タップ切換変圧器で調整した。
- こう長が長い配電線の電圧降下を許容範囲内に抑えるために、線路の途中に配電用(ステップ式)自動電圧調整器を施設した。
- 負荷電流の増加により電圧降下が大きくなった地域で、柱上変圧器のタップを変更し二次側電圧を調整した。
- こう長が長い配電線の末端で、軽負荷時の電圧上昇を抑制するために、電力用コンデンサを施設した。
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この過去問の解説 (4件)
01
軽負荷時の電圧上昇を抑制するためには、
リアクトルを使用する。
A:4
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02
配電系統の電圧調整に関する問題です。
〇 正しいです。
タップ切り替えにより、変圧比を変更して、2次電圧を調整します。
〇 正しいです。
こう長が長いと、線路の電圧降下が大きくなるため、
線路の途中に自動電圧調整器を設けます。
〇 正しいです。
タップ切り替えにより、変圧比を変更して、2次電圧を調整します。
✕ 誤りです。
軽負荷時の電圧上昇を抑制するためには、分岐リアクトルを設置します。
進み力率による電圧上昇の改善には、分岐リアクトルを使用します。
遅れ力率による電圧降下の改善には、電力コンデンサを使用します。
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03
電圧調整は、電力系統にある需要家に対し、電圧値を許容変動内に入れ、また電力損失をなるべく少なくするために行われます。
今回の問題は、このような配電系統の電圧調整に関する問題です。
〇 正しいです。
負荷時タップ切換変圧器(LRT)は、変圧器の一次側(高圧側)に二次電圧切替え用のタップが何点かある変圧器です。この変圧器のタップの切換えで、負荷に応じて系統の電圧を調整します。
〇 正しいです。
配電線のこう長が長くて電圧降下が大きいとき、変電所の調正だけでは難しい場合、ステップ式自動電圧調整器(SVR)で調整します。1台で調整できないときは、複数台使用します。
〇 正しいです。
変圧器の変圧比が一定であるとき、高圧配電線の末端では二次電圧が低くなります。そのため、柱上変圧器の位置側にタップを設け、二次電圧を調整します。
× 誤りです。
負荷が軽くなったときに、充電電流の影響で電流は進み電流となり、受電端電圧が送電端で夏より高くなる現象が起きます(フェランチ現象)。
そのため、進み力率に対して分路リアクトルを使って力率改善が行われます。
回路が進み力率となって負荷端の電圧が上昇することがあり、負荷の力率が遅れたときに、無効電力が増えて送電線の電流が増加し、電圧降下によって系統の電圧が低下するために、遅れによる無効電力での電圧降下を改善するために、電力コンデンサが使用されます。
したがって、「電力用コンデンサを施設」は誤りです。
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04
この問題で覚えておくポイントは以下の通りです。
軽負荷時の電圧上昇はフェランチ効果によるもので,充電電流(進み電流)を抑制するリアクトルを使用します。
適当です。
適当です。
適当です。
不適当です。
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