1級電気工事施工管理技士の過去問
令和3年度(2021年)
午後 ハ 問79

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問題

1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和3年度(2021年) 午後 ハ 問79 (訂正依頼・報告はこちら)

需要場所に施設する高圧地中電線路の管路工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 防水鋳鉄管と波付硬質合成樹脂管(FEP)の接続に、異物継手を使用した。
  • 軟弱地盤の管路に、硬質塩化ビニル電線管(VE)を使用した。
  • 金属製管路材と大地との間の電気抵抗が100Ω以下であったので、接地工事を省略した。
  • 地中箱内で中間接続を行ったので、ケーブルを地中箱の壁に固定した。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は、「軟弱地盤の管路に、硬質塩化ビニル電線管(VE)を使用した。」です。

JIS C 3653:2004 電力用ケーブルの地中埋設の施工方法

によると、

高圧ケーブルの管路にVE(JISC8430)を使用することは可能であるが、軟弱地盤については、一般に埋設後も管路へ不均一な力が加わるなど、損傷に耐えられる必要があるので、可とう性のないVEは適していません。

(参考)

地中ケーブル工事について、軟弱地盤が道路下でなければ、可とう性のあるFEP管を用いることが多いと思います。道路下であれば金属管、または、地盤沈下を見越して、金属管とFEPの混合(接続点が多いので、浸水が気になりますが)を検討すると思います。

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02

需要場所に施設する、高圧地中電線路の管路工事に関する問題です。

選択肢1. 防水鋳鉄管と波付硬質合成樹脂管(FEP)の接続に、異物継手を使用した。

〇 正しいです。

材料の異なる異種管を節する場合は、異種管継手を使用します

選択肢2. 軟弱地盤の管路に、硬質塩化ビニル電線管(VE)を使用した。

× 誤りです。

VE管は露出配管として使用しますが、地中配管として使用する硬質ポリ塩化ビニル管は、VP 管を使用します

硬質塩化ビニル電線管(VE)を使用は誤りです

選択肢3. 金属製管路材と大地との間の電気抵抗が100Ω以下であったので、接地工事を省略した。

〇 正しいです。

地中電線を収める防護装置の金属部分、金属製の電線接続箱、地中電線の被覆の金属体には、D種接地工事を行います。

ただし、ケーブルの支持金具、D種接地工事を行うべきもののうち、防食措置を施した部分、地中電線を管路式で施設した部分の金属製管路は、接地しなくとも構いません

選択肢4. 地中箱内で中間接続を行ったので、ケーブルを地中箱の壁に固定した。

〇 正しいです。

地中箱の構造で、地中箱内でケーブルの中間接続を行うときには、接続部に支障が出ないようにケーブルを地中箱の壁か床に固定します。

まとめ

<参考>

今回の問題は、次の規定、規格から出題されています。

・ 「電技解釈」第120条から123条

・ JIS C 3653

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03

需要場所に施設する高圧地中電線路の管路工事に関する問題です。

選択肢1. 防水鋳鉄管と波付硬質合成樹脂管(FEP)の接続に、異物継手を使用した。

〇 正しいです。

建物と地中線路を接続する場合、防水鋳鉄管とFEPを異物継手で接続する

ことが多いです。

選択肢2. 軟弱地盤の管路に、硬質塩化ビニル電線管(VE)を使用した。

✕ 誤りです。

VEは伸縮性がないため、軟弱地盤には適していません。

選択肢3. 金属製管路材と大地との間の電気抵抗が100Ω以下であったので、接地工事を省略した。

〇 正しいです。

D種接地工事の特例になります。

選択肢4. 地中箱内で中間接続を行ったので、ケーブルを地中箱の壁に固定した。

〇 正しいです。

接続点に不要な力が加わらないように、接続点近くをマンホール壁面に固定します。

まとめ

FEPは、腐食に強く、伸縮性があるため、池中管路工事に広く使われています。

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