1級電気工事施工管理技士の過去問
令和4年度(2022年)
午前 ロ 問38

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問題

1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和4年度(2022年) 午前 ロ 問38 (訂正依頼・報告はこちら)

需要場所に施設する高圧地中電線路の施工方法に関する記述として、「日本産業規格(JIS)」上、不適当なものはどれか。
  • 配管用炭素鋼鋼管(SGP)相互の接続は、ボールジョイントによる接続とした。
  • ケーブルを造営物の屋側に立ち上げたので、防護材で地表上の高さ2mまで覆った。
  • 多心の電力用ケーブルを収容する地中箱の大きさは、ケーブルの屈曲部の内側半径が仕上がり外径の8倍となるものとした。
  • 電力ケーブルを堅ろうな不燃性の管に収め、その管が地中光ファイバケーブルと直接接触しないように施設した。

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この過去問の解説 (3件)

01

選択肢2について、電気設備の技術基準の解釈において、

高圧ケーブル工事は、接触防護措置(屋内にあっては床上2.3m以上、屋外にあっては地表上2.5m以上の高さ)を施さなければならない。

よって、正解は2です。

ケーブル工事における、簡易接触防護措置(屋内にあっては床上1.8m以上、屋外にあっては地表上2m以上の高さ)との使い分けは、以下の通りです。

・高圧、300Vを超える低圧:接触防護措置

・300V以下:簡易接触防護措置

また、簡易接触防護措置をとることで、「解釈」において、施工条件が緩和される場合があります。

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02

需要場所に施設する高圧地中電線路の施工方法に関する問題です。

選択肢1. 配管用炭素鋼鋼管(SGP)相互の接続は、ボールジョイントによる接続とした。

〇 正しいです。

管相互の接続は、専用の付属品があればそれを使って接続し、水が管路内部に入らないように施設します。鋼管の場合の接続は、ボールジョイントで施設します

選択肢2. ケーブルを造営物の屋側に立ち上げたので、防護材で地表上の高さ2mまで覆った。

× 誤りです。

ケーブルの立ち上がり部では、ケーブルの地表上部は、堅ろうかつ耐候性のある不燃物か自消性のある難燃性防護材で覆います。防護材の地表上の高さは 2 m 以上とします。ただし、屋側から立ち上げる場合は、2.5 m 以上とします

したがって、「防護材の地表上の高さは 2 m 以上とします」は誤りです

選択肢3. 多心の電力用ケーブルを収容する地中箱の大きさは、ケーブルの屈曲部の内側半径が仕上がり外径の8倍となるものとした。

〇 正しいです。

地中箱の大きさは、ケーブルの許容曲げ半径以上で曲げられる大きさとし、曲げ半径は、屈曲部の内側半径として、高圧の多芯ケーブルの場合は、8Dとします。Dはケーブルの仕上げ外径です。

選択肢4. 電力ケーブルを堅ろうな不燃性の管に収め、その管が地中光ファイバケーブルと直接接触しないように施設した。

〇 正しいです。

ケーブルと地中光ファイバケーブルとが,接近か交差する場合には、相互の距離が30 cm以下の場合には、ケーブルを堅ろうな不燃性の管に収め、管が地中光ファイバケーブルと直接接触しないように施設します

まとめ

JIS C 3653 参照。

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03

高圧地中電線路の施工に関する問題です。

選択肢1. 配管用炭素鋼鋼管(SGP)相互の接続は、ボールジョイントによる接続とした。

〇 正しいです。

建物への引き込み部分など伸縮性をもたせたい場合に使用します。

選択肢2. ケーブルを造営物の屋側に立ち上げたので、防護材で地表上の高さ2mまで覆った。

✕ 誤りです。

高圧電気工事の場合は、2mではなく、2.5mまで保護する必要があります。

選択肢3. 多心の電力用ケーブルを収容する地中箱の大きさは、ケーブルの屈曲部の内側半径が仕上がり外径の8倍となるものとした。

〇 正しいです。

電力ケーブルに過度のストレスがかると事故の原因となるので、許容曲げ範囲が電技で規定されています。

選択肢4. 電力ケーブルを堅ろうな不燃性の管に収め、その管が地中光ファイバケーブルと直接接触しないように施設した。

〇 正しいです。

高圧電路と弱電流電路とは隔離する必要があります。

まとめ

高圧電路の施工については、低圧電路に比べて、より厳しい規定が設けられています。

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