1級電気工事施工管理技士の過去問
令和4年度(2022年)
午前 ハ 問54

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問題

1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和4年度(2022年) 午前 ハ 問54 (訂正依頼・報告はこちら)

鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 鉄筋とコンクリートの線膨張係数は、ほぼ等しい。
  • コンクリートの水セメント比を小さくすると、圧縮強度は小さくなる。
  • 鉄筋端部のフックは、コンクリートに対する定着を高める効果がある。
  • あばら筋(スターラップ)は、梁のせん断力に対する補強を目的としている。

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この過去問の解説 (3件)

01

鉄筋コンクリート構造に関する問題です。

鉄筋コンクリートは、鉄筋構造にコンクリートを流し込み出来た構造体で、鉄筋が引張応力を、コンクリートが圧縮応力を負担することで、粘りのある構造体となっています。

選択肢1. 鉄筋とコンクリートの線膨張係数は、ほぼ等しい。

〇 正しいです。

鉄筋とコンクリートの線膨張係数は、常温では、ほぼ等しくなります

線膨張係数は、約 1.0×10-5 (1/℃) で、2つがほぼ等しいことが、鉄筋コンクリートとして使用される理由の一つです。

選択肢2. コンクリートの水セメント比を小さくすると、圧縮強度は小さくなる。

× 誤りです。

コンクリートの水セメント比は、フレッシュコンクリートに含まれるセメントと水の混合物の中の、セメントに対する水の質量百分率で、この値が小さくなると、コンクリート強度が大きくなります。コンクリート強度は圧縮力です。

したがって、「圧縮強度は小さくなる」は誤りです。

選択肢3. 鉄筋端部のフックは、コンクリートに対する定着を高める効果がある。

〇 正しいです。

鉄筋コンクリートの鉄筋の末端にフックをつける理由は、コンクリートから鉄筋が抜けださず定着させるためです。

選択肢4. あばら筋(スターラップ)は、梁のせん断力に対する補強を目的としている。

〇 正しいです。

あばら筋は、梁の主筋の周囲に巻き付けた鉄筋で、梁のせん断力の補強と、主筋の位置を固定する役割があります

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02

この問題で覚えておくポイントは以下の通りです。

選択肢1. 鉄筋とコンクリートの線膨張係数は、ほぼ等しい。

正しいです。

選択肢2. コンクリートの水セメント比を小さくすると、圧縮強度は小さくなる。

誤りです。

一般的には、水セメント比を小さくすると圧縮強度は大きくなり、耐久性も向上します。

選択肢3. 鉄筋端部のフックは、コンクリートに対する定着を高める効果がある。

正しいです。

選択肢4. あばら筋(スターラップ)は、梁のせん断力に対する補強を目的としている。

正しいです。

参考になった数3

03

鉄筋コンクリート構造に関する問題です。

選択肢1. 鉄筋とコンクリートの線膨張係数は、ほぼ等しい。

〇 正しいです。

鉄筋とコンクリートの線膨張係数は、ほぼ等しいので、

鉄筋コンクリートは、熱膨張によってひび割れしにくく、なっています。

 

選択肢2. コンクリートの水セメント比を小さくすると、圧縮強度は小さくなる。

✕ 誤りです。

 

コンクリートの水セメント比を小さくすると、セメント中の水分が少なくなるので、

圧縮強度は大きくなります。

 

選択肢3. 鉄筋端部のフックは、コンクリートに対する定着を高める効果がある。

〇 正しいです。

 

鉄筋端部のフックは、コンクリート打設中に、

鉄筋が抜け落ちたりするのを防止します。

 

選択肢4. あばら筋(スターラップ)は、梁のせん断力に対する補強を目的としている。

〇 正しいです。

 

同様に、柱に対してせん断力の補強を目的とするものを、フープ筋といいます。

まとめ

鉄とコンクリートの相性の良さを生かしたものが、鉄筋コンクリート造です。

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