1級電気工事施工管理技士の過去問
令和5年度(2023年)
午前 イ 問3

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問題

1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和5年度(2023年) 午前 イ 問3 (訂正依頼・報告はこちら)

図に示す平衡三相回路において、電源側の相電圧がE〔V〕、負荷側の抵抗値がR〔Ω〕である場合の負荷の消費電力P〔W〕の値を表す式として、正しいものはどれか。
問題文の画像
  • P=(√3E2)/R〔W〕
  • P=(3E2)/R〔W〕
  • P=(3√3E2)/R〔W〕
  • P=(9E2)/R〔W〕

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この過去問の解説 (3件)

01

平衡三相回路の負荷の消費電力を求める問題です。

電源側はY結線に対し負荷側がΔ結線のため、負荷側をΔ結線からY結線と同等の等価変換を行います。

Δ結線からY結線に等価変換した後の抵抗値 r は、

r1 = R2×R3/(R1+R2+R3)

となります。

抵抗は全て R のため、

r =R/3

線電流と相電流 は等しいため(電流値 I )、

相電圧が E であることから、1線の電力 P1 は、

P1 = E × I

  =E × E/r

  =E2/r

  =3E2/R

P2、P3は位相が120°異なる配線の電力で、同じように、

P2 = 3E2/R

P3 = 3E2/R

よって、負荷の消費電力 P は、

P = P1+P2+P3

  =3E2/R +3E2/R+3E2/R

  = 9E2/R  です。

選択肢1. P=(√3E2)/R〔W〕

×

√3E2 は、誤った計算式です。

選択肢2. P=(3E2)/R〔W〕

×

3E2 は、誤った計算式です。

選択肢3. P=(3√3E2)/R〔W〕

×

3√3E2 は、誤った計算式です。

選択肢4. P=(9E2)/R〔W〕

解説どおりの計算式です。

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02

この問題は平衡三相回路における負荷の消費電力の計算に関するものです。

①電源側の相電圧を負荷側の線間電圧へ変換します。

電源側Y結線の相電圧はEであり、これを負荷側のΔ結線の線間電圧へ変換すると √3E になります。

②負荷側単相の消費電力を計算します。

負荷側の単相で見た場合、抵抗値はR、線間電圧は√3Eになるため、消費電力P1は

 P1 = √3E^2/R

  = 3E^2/R

となります。

③三相分の消費電力を計算します。

②より単相分の消費電力が算出されたため、平衡三相回路のため×3をします。

 P = P1 × 3

  = (3E^2/R) × 3

  = 9E^2/R

選択肢4. P=(9E2)/R〔W〕

この選択肢が正解です。

まとめ
  • Y結線とΔ結線の違いと、相電圧と線間電圧の関係を押さえておくことが大切です。

参考になった数20

03

平衡三相回路における、消費電力P〔W〕の計算問題です。

 

平衡三相回路ですので、線間電圧は、

√3E

となります。

 

したがって、負荷の1相当たりの抵抗がRですので、相電流Iは

I=(√3E)/R

となります。

 

相当たりの電力pは

p=((√3E)/R))×R

 

全体の電力Pは

P=3p=3((√3E/R))2×R

=9E/R

 

となります。

選択肢1. P=(√3E2)/R〔W〕

✕ 誤りです。

 

選択肢2. P=(3E2)/R〔W〕

✕ 誤りです。

選択肢3. P=(3√3E2)/R〔W〕

✕ 誤りです。

選択肢4. P=(9E2)/R〔W〕

〇 正しいです。

まとめ

相電圧と線間電圧、相電流と線電流の関係を、良く理解する事が重要です。

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