1級電気工事施工管理技士の過去問
令和5年度(2023年)
午前 ロ 問16

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和5年度(2023年) 午前 ロ 問16 (訂正依頼・報告はこちら)

次の負荷ア、イを接続する低圧屋内幹線に必要な許容電流の最小値〔A〕として、「電気設備の技術基準とその解釈」上、適当なものはどれか。

ア  電動機の定格電流の合計:80A
イ  ヒータの定格電流の合計:60A
  • 148A
  • 154A
  • 160A
  • 175A

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

技術基準では低圧幹線の電線許容電流は、低圧幹線の各部分ごとに、その部分を通じて供給される電気使用機械器具の定格電流の合計値以上であることとされています。

ただし、電動機の定格電流の合計が、他の電気使用機械器具の定格電流の合計より大きい場合は、他の電気使用機械器具の定格電流の合計に次の値を加えた値以上である必要があります。

・電動機等の定格電流の合計が50A以下の場合は、その定格電流の合計の1.25倍

・電動機等の定格電流の合計が50Aを超える場合は、その定格電流の合計の1.1倍

選択肢1. 148A

今回は電動機の定格電流合計が50Aを超えるため

 電動機合計電流 80 A × 1.1 = 88 A

 ヒータの合計電流 60 A

となり、これらを合計し、

 許容電流 88 A + 60 A = 148 A

となります。

参考になった数19

02

電動機の合計電流を IM、ヒータの合計電流を IH とすれば、

IH ≧ IM の場合は、I ≧ IH +IM

IH < IM の場合は、I ≧ IH + k IM

k は、

IM ≦ 50Aでは k = 1.25

IM > 50Aでは k = 1.1

となります。

問題では、IH < IM となり、IM > 50A なので、k = 1.1 です。

したがって、

I ≧ IH + k IM = 60 + 1.1 × 80 = 148 [A]

選択肢1. 148A

解説の計算通りの値です。

選択肢2. 154A

×

解説の計算とは異なった値です。

選択肢3. 160A

×

解説の計算とは異なった値です。

選択肢4. 175A

×

解説の計算とは異なった値です。

参考になった数8

03

低圧屋内幹線に必要な許容電流の最小値の計算問題です。

 

低圧幹線の電線許容電流は、その部分を通じて供給される電気使用機械器具の定格電流の合計値以上であることが必要です。

ただし、電動機の定格電流の合計が、他の電気使用機械器具の定格電流の合計より大きい場合は、他の電気使用機械器具の定格電流の合計に次の値を加えた値以上である必要があります。

・電動機等の定格電流の合計が50A以下の場合は、その定格電流の合計の1.25倍

・電動機等の定格電流の合計が50Aを超える場合は、その定格電流の合計の1.1倍

 

この問題の場合、

ア  電動機の定格電流の合計:80A
イ  ヒータの定格電流の合計:60A

ですので、電動機の定格電流の合計が50Aを超えています。

 

許容電流=60+80×1.1

    =148A

 

となります。

 

選択肢1. 148A

○ 正しいです。

 

まとめ

このような基準があるのは、電動機の場合、始動時に大きな電流が流れますので、始動電流による不要なトリップを防止する為です。

参考になった数1