1級電気工事施工管理技士の過去問
令和5年度(2023年)
午前 ロ 問22
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問題
1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和5年度(2023年) 午前 ロ 問22 (訂正依頼・報告はこちら)
鉄骨造の建築物における接地工事に関する記述として、「電気設備の技術基準とその解釈」上、不適当なものはどれか。
- 建物の鉄骨その他の金属体は、大地との抵抗値が2Ωであるとき、非接地式高圧電路に施設する機械器具等に施すA種接地工事の接地極に使用できる。
- 変圧器のB種接地工事は、高圧と低圧との混触による危険を防止するために、低圧側電路の中性点又は一端子に施すものである。
- 低圧電路に地絡を生じた場合に1秒で遮断する漏電遮断器を設けるときは、C種接地工事の接地抵抗値を500Ωにできる。
- 一部が地中に埋設された建物の鉄骨を、A種、B種、C種及びD種接地工事の共用の接地極として使用する場合には、等電位ボンディングを施す必要がある。
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この過去問の解説 (3件)
01
鉄骨造の建築物における接地工事に関する問題です。
〇 正しいです。
建物の鉄骨その他の金属体は、大地との抵抗値が2Ω以下であるとき、A種接地工事の接地極に使用できます。
〇 正しいです。
変圧器のB種接地工事は、高圧と低圧の混触があった場合に、危険防止のため、低圧側の対地電圧が150V以下となるように施すものです。
✕ 誤りです。
C種接地工事の特例は、0.5秒以内に遮断する漏電遮断器を設ける場合です。
〇 正しいです。
等電位ボンディングを施さないと、建物内に電位差が発生し、感電する危険があります。
都心部では、地中埋設方式でA種接地をとることが困難になってきています。
その場合、地中の鉄骨を代用として利用することが有効です。
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02
「電気設備の技術基準とその解釈」から、鉄骨造の建築物における接地工事に関する問題です。
〇
大地間の電気抵抗値が2Ω以下の値の建物の鉄骨とその他の金属体は、次の各号の接地工事の接地極に使用できます。
(1) 非接地式高圧電路に施設する機械器具等に施すA種接地工事
(2) 非接地式高圧電路と低圧電路を結合する変圧器に施すB種接地工事
〇
高圧電路か特別高圧電路と低圧電路を結合する変圧器には、低圧側の中性点か、中性点への接地が難いときは、低圧側の1端子に、B種接地工事を施します。
×
低圧電路で地絡を生じた場合に、0.5秒以内に電路を自動的に遮断する装置を施設するときは、C種接地工事の接地抵抗値は、500Ω以下にできます。
したがって、「1秒で遮断する」は誤りで、0.5秒以内で遮断するです。
〇
鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造又は鉄筋コンクリート造の建物において、当該建物の鉄骨等を、A,B,C,D種接地工事の共用の接地極に使用する場合は、建物の鉄骨か鉄筋コンクリートの一部を地中に埋設して、等電位ボンディングを施します。
等電位ボンディングとは、導電性部分間に発生する電位差を軽減するための電気的接続です。
<参考>
「電技解釈」第17条、第18条、第24条からの出題です。
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03
各種接地工事の特徴と適用条件、および等電位ボンディングについての知識が問われています。
適切です。
建物の鉄骨や金属体は、大地との抵抗値が2Ω以下であれば、A種接地工事の接地極として使用することができます。
適切です。
B種接地工事は、変圧器の低圧側電路の中性点または一端子に施され、高圧と低圧の混触による危険を防止するために使用されます。
これにより、変圧器の安全性が確保されます。
不適切です。
C種接地工事は原則10Ω以下が規格値ですが、0.5秒以内に地絡事故を遮断できる漏電遮断器を設けるときは500Ω以下とすることができます。
適切です。
等電位ボンディングは、接地工事の共用の接地極として使用される場合に、電位差による危険を防止するために必要です。
これにより、建物内の安全性が向上します。
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