1級電気工事施工管理技士の過去問
令和6年度(2024年)
午前 イ 問5
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問題
1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和6年度(2024年) 午前 イ 問5 (訂正依頼・報告はこちら)
鉄損が500Wの単相変圧器において、定格電圧時の二次電流が100Aのときの全損失が700Wであった。定格電圧時の二次電流を200Aとした場合の全損失の値[ W ]として、適当なものはどれか。
ただし、鉄損及び銅損以外の損失は、無視できるものとする。
ただし、鉄損及び銅損以外の損失は、無視できるものとする。
- 900W
- 1300W
- 1400W
- 2800W
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この過去問の解説 (1件)
01
この問題を解くためには、まず銅損を求める必要があります。銅損は電流の二乗に比例するため、次のように計算します。
ステップ1:銅損を求める
定格電圧時の二次電流が100Aのときの全損失が700Wであり、鉄損が500Wであるため、銅損は次のように求められます。
銅損=全損失−鉄損\text{銅損} = \text{全損失} - \text{鉄損}
銅損=700W−500W=200W\text{銅損} = 700W - 500W = 200W
ステップ2:新しい電流での銅損を求める
電流が200Aに増加した場合、銅損は電流の二乗に比例するため、次のように計算します。
新しい銅損=200W×(200A100A)2\text{新しい銅損} = 200W \times \left(\frac{200A}{100A}\right)^2
新しい銅損=200W×4=800W\text{新しい銅損} = 200W \times 4 = 800W
ステップ3:全損失を求める
新しい電流での全損失は、鉄損と新しい銅損の合計です。
全損失=鉄損+新しい銅損\text{全損失} = \text{鉄損} + \text{新しい銅損}
全損失=500W+800W=1300W\text{全損失} = 500W + 800W = 1300W
したがって、適当な全損失の値は 1300W です。
900W:銅損の増加を考慮していないため、間違いです。
1300W:計算結果が1300Wであるため、1300Wは正当です。
1400W:計算結果が1300Wであるため、1400Wは間違いです。
2800W:銅損の増加を過大に見積もっているため、間違いです。
鉄損と銅損の理解
鉄損:変圧器のコアで発生する損失で、主にヒステリシス損と渦電流損から成ります。鉄損は電圧に依存し、電流には依存しません。
銅損:変圧器の巻線で発生する損失で、電流の二乗に比例します。銅損は電流が増えると大きくなります。
損失の計算方法
全損失:鉄損と銅損の合計です。問題文に与えられた全損失から鉄損を引くことで銅損を求めることができます。
新しい電流での銅損:電流が変わった場合、銅損は電流の二乗に比例して変わります。新しい電流での銅損は、元の銅損に電流の比の二乗を掛けて求めます。
具体的な計算手順
元の銅損を求める:
全損失から鉄損を引いて銅損を求めます。
例:全損失700W、鉄損500Wの場合、銅損は200Wです。
新しい電流での銅損を計算:
新しい電流の比を求め、その二乗を元の銅損に掛けます。
例:元の電流100A、新しい電流200Aの場合、比は2なので、銅損は200W × 2^2 = 800Wです。
新しい全損失を求める:
新しい銅損と鉄損を合計します。
例:鉄損500W、新しい銅損800Wの場合、全損失は1300Wです。
問題の解き方のポイント
問題文をよく読み、与えられた値を正確に把握する。
鉄損と銅損の違いを理解し、それぞれの計算方法を覚える。
電流の変化に対する銅損の変化を正確に計算する。
これらのポイントを押さえておくことで、次から同様の問題に対して正確に解答できるようになります。
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