1級電気工事施工管理技士の過去問
令和6年度(2024年)
午前 イ 問6
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問題
1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和6年度(2024年) 午前 イ 問6 (訂正依頼・報告はこちら)
有効電力Pが600kWで力率0.6の三相負荷がある。この負荷に並列に進相コンデンサを接続したところ、力率は0.8に改善された。このときの進相コンデンサの容量Q[ kvar ]として、適当なものはどれか。
- 350kvar
- 360kvar
- 450kvar
- 480kvar
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この過去問の解説 (1件)
01
この問題を解くためには、進相コンデンサの容量を求める必要があります。以下の手順で計算します。
無効電力を求める
まず、初期の無効電力(Q1)を求めます。無効電力は次の式で求められます:
Q1=P×tan(cos−1(力率))Q1 = P \times \tan(\cos^{-1}(\text{力率}))
ここで、
有効電力 P=600 kWP = 600 \, \text{kW}
初期の力率 cosϕ1=0.6\cos \phi_1 = 0.6
これを代入して計算します:
Q1=600×tan(cos−1(0.6))Q1 = 600 \times \tan(\cos^{-1}(0.6))
改善後の無効電力を求める
次に、改善後の無効電力(Q2)を求めます。改善後の力率は0.8です。
Q2=P×tan(cos−1(0.8))Q2 = P \times \tan(\cos^{-1}(0.8))
ステップ3:進相コンデンサの容量を求める
進相コンデンサの容量(Qc)は、初期の無効電力と改善後の無効電力の差です。
Qc=Q1−Q2Qc = Q1 - Q2
計算結果
具体的な計算を行うと、
Q1=600×tan(cos−1(0.6))≈800 kvarQ1 = 600 \times \tan(\cos^{-1}(0.6)) \approx 800 \, \text{kvar}
Q2=600×tan(cos−1(0.8))≈450 kvarQ2 = 600 \times \tan(\cos^{-1}(0.8)) \approx 450 \, \text{kvar}
Qc=800−450=350 kvarQc = 800 - 450 = 350 \, \text{kvar}
したがって、適当な進相コンデンサの容量は 350kvar です。
350kvar:計算結果が350kvarであるため、350kvarは正当です。
360kvar:計算結果が350kvarであるため、360kvarは間違いです。
450kvar:計算結果が350kvarであるため、450kvarは間違いです。
480kvar:計算結果が350kvarであるため、480kvarは間違いです。
力率の理解
力率(cos φ):電力の効率を示す指標で、1に近いほど効率が良いです。力率が低いと無効電力が多くなり、電力の無駄が増えます。
無効電力の計算方法
無効電力(Q):有効電力(P)と力率(cos φ)を使って次の式で求められます:
Q=P×tan(cos−1(力率))Q = P \times \tan(\cos^{-1}(\text{力率}))
進相コンデンサの役割
進相コンデンサ:力率を改善するために使用されます。無効電力を補償することで、全体の力率を向上させます。
具体的な計算手順
初期の無効電力を求める:
有効電力(P)と初期の力率(cos φ1)を使って無効電力(Q1)を計算します。
例:P = 600kW、cos φ1 = 0.6 の場合、
Q1=600×tan(cos−1(0.6))≈800 kvarQ1 = 600 \times \tan(\cos^{-1}(0.6)) \approx 800 \, \text{kvar}
改善後の無効電力を求める:
有効電力(P)と改善後の力率(cos φ2)を使って無効電力(Q2)を計算します。
例:P = 600kW、cos φ2 = 0.8 の場合、
Q2=600×tan(cos−1(0.8))≈450 kvarQ2 = 600 \times \tan(\cos^{-1}(0.8)) \approx 450 \, \text{kvar}
進相コンデンサの容量を求める:
初期の無効電力(Q1)と改善後の無効電力(Q2)の差を求めます。
例:Q1 = 800kvar、Q2 = 450kvar の場合、
Qc=Q1−Q2=800−450=350 kvarQc = Q1 - Q2 = 800 - 450 = 350 \, \text{kvar}
問題の解き方のポイント
問題文をよく読み、与えられた値を正確に把握する。
力率と無効電力の関係を理解し、それぞれの計算方法を覚える。
進相コンデンサの役割とその計算方法を正確に理解する。
これらのポイントを押さえておくことで、次から同様の問題に対して正確に解答できるようになります。
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