1級電気工事施工管理技士 過去問
令和6年度(2024年)
問51 (午前 ニ 問7)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

1級電気工事施工管理技士試験 令和6年度(2024年) 問51(午前 ニ 問7) (訂正依頼・報告はこちら)

鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • コンクリートの水セメント比が小さくなるほど、圧縮強度は大きくなる。
  • スパイラル筋は、コンクリートのはらみをおさえ、粘り強さを増す効果がある。
  • 柱や梁の主筋は、部材に作用する曲げモーメントによる引張力を主に負担する。
  • 柱のコンクリートかぶり厚さとは、主筋表面からコンクリート表面までの最短距離をいう。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (2件)

01

鉄筋コンクリート構造に関する設問です。

選択肢1. コンクリートの水セメント比が小さくなるほど、圧縮強度は大きくなる。

適当です。

コンクリートの水セメント比が小さくなるほど、圧縮強度は大きくなります。

選択肢2. スパイラル筋は、コンクリートのはらみをおさえ、粘り強さを増す効果がある。

適当です。

スパイラル筋は、コンクリートのはらみをおさえ、粘り強さを増す効果があります。

選択肢3. 柱や梁の主筋は、部材に作用する曲げモーメントによる引張力を主に負担する。

適当です。

柱や梁の主筋は、部材に作用する曲げモーメントによる引張力を主に負担します。

選択肢4. 柱のコンクリートかぶり厚さとは、主筋表面からコンクリート表面までの最短距離をいう。

不適当です。

柱のコンクリートかぶり厚さとは、帯筋表面からコンクリート表面までの最短距離をいいます。

主筋ではなく帯筋です。

参考になった数43

02

鉄筋コンクリート構造の要点

 

圧縮強度: コンクリートは、水とセメントの比率(水セメント比)が小さいほど、強度が大きくなります。水が少ない方が、密実なコンクリートができるためです。

鉄筋の役割:

主筋: 柱や梁に力が加わった際に、コンクリートが苦手な引張力を負担します。

スパイラル筋(帯筋): 主筋の周りを螺旋状(または帯状)に巻いて、コンクリートを締め付け、地震などでコンクリートが破壊するのを防ぐ「粘り強さ」を高めます。

かぶり厚さ:

鉄筋を錆から守るための、コンクリートの厚さです。

最も外側にある鉄筋(スパイラル筋や帯筋)の表面から、コンクリート表面までの最短距離を指します。

以上の点が、鉄筋コンクリート構造の主要な知識となります。

選択肢1. コンクリートの水セメント比が小さくなるほど、圧縮強度は大きくなる。

適切です

水セメント比とは、セメントに対する水の量の比率のことです。

この比率が小さいほど、コンクリート中の余分な水分が減り、密実なコンクリートになります。

その結果、圧縮強度は大きくなります。

選択肢2. スパイラル筋は、コンクリートのはらみをおさえ、粘り強さを増す効果がある。

適切です

スパイラル筋は、柱の主筋を螺旋状に巻く鉄筋で、コンクリートを締め付ける役割があります。

これにより、コンクリートが外側にはらみ出すのを防ぎ、地震などの大きな力に対して粘り強さ(靭性)を高める効果があります。

選択肢3. 柱や梁の主筋は、部材に作用する曲げモーメントによる引張力を主に負担する。

適切です

鉄筋コンクリートでは、コンクリートは圧縮力に強く、引張力に弱いという性質があります。

そのため、柱や梁に曲げモーメントが作用したときに発生する引張力を、主筋(主要な鉄筋)が負担する役割を担います。

選択肢4. 柱のコンクリートかぶり厚さとは、主筋表面からコンクリート表面までの最短距離をいう。

不適当です

コンクリートかぶり厚さとは、最も外側にある鉄筋(主筋ではなく帯筋やスパイラル筋)の表面から、コンクリート表面までの最短距離をいいます。主筋の表面からではありません。かぶり厚さは、鉄筋を錆から守る重要な役割があります。

まとめ

コンクリート強度: 水セメント比が小さい(水が少ない)ほど、密実になり圧縮強度が高くなります。

 

鉄筋の役割:

 

主筋: 梁や柱の引張力に抵抗し、部材を支えます。

 

スパイラル筋(帯筋): 主筋の周りを巻き付け、コンクリートが外側に膨らむのを防ぎ、構造物の粘り強さを高めます。

 

かぶり厚さ:

鉄筋を錆から守るコンクリートの厚みのことです。

測定するのは、最も外側にある鉄筋(帯筋など)の表面からコンクリート表面までの最短距離です。主筋からではありません

 

したがって、「かぶり厚さとは主筋表面からコンクリート表面までの距離をいう」という記述は誤りです。

参考になった数0