1級電気工事施工管理技士 過去問
令和6年度(2024年)
問74 (午後 ハ 問7)

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問題

1級電気工事施工管理技士試験 令和6年度(2024年) 問74(午後 ハ 問7) (訂正依頼・報告はこちら)

新幹線鉄道における架空単線式の電車線(トロリ線)に関する記述として、「鉄道に関する技術上の基準を定める省令及び同省令等の解釈基準」上、最も不適当なものはどれか。
  • 本線の電車線のレール面に対する勾配は、15/1000以下とした。
  • 本線の電車線は、公称断面積110mm2の溝付硬銅線とした。
  • 電車線の高さは、レール面上5mを標準とした。
  • 電車線の偏いは、レール面に垂直の軌道中心面から300mm以内とした。

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この過去問の解説 (2件)

01

新幹線鉄道における架空単線式の電車線(トロリ線)に関する設問です。

選択肢1. 本線の電車線のレール面に対する勾配は、15/1000以下とした。

不適当です。

本線の電車線のレール面に対する勾配は、3/1000以下です。

選択肢2. 本線の電車線は、公称断面積110mm2の溝付硬銅線とした。

適当です。

本線の電車線は、公称断面積110mm2の溝付硬銅線とします。

在来線の場合は85mm2となります。

選択肢3. 電車線の高さは、レール面上5mを標準とした。

適切です。

電車線の高さは、レール面上5mを標準とし、4.8~5.3m程となります。

 

選択肢4. 電車線の偏いは、レール面に垂直の軌道中心面から300mm以内とした。

適当です。

電車線の偏いは、レール面に垂直の軌道中心面から300mm以下となります。

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02

新幹線鉄道の架空単線式電車線(トロリ線)は、高速で安定した集電を可能にするための送電設備です。

 

主な特徴

 

単線式: 1本のトロリ線で電車に電気を供給します。

 

構造: 電車線は、パンタグラフが接触するトロリ線と、それを支える補助ちょう架線

さらに全体を支える主ちょう架線の3本構成が一般的です。

これにより、高速走行時のパンタグラフの追従性を高め、集電の安定性を確保しています。

選択肢1. 本線の電車線のレール面に対する勾配は、15/1000以下とした。

これは不適切です。

本線の場合、電車線勾配は、10/1000以下が設計基準となります。

選択肢2. 本線の電車線は、公称断面積110mm2の溝付硬銅線とした。

これは適切です。

新幹線では、公称断面積が110mm²の溝付硬銅線が標準的に使用されます。

これは、高速走行時の通電能力と強度を両立させるためです。


 

選択肢3. 電車線の高さは、レール面上5mを標準とした。

これは適切です。

新幹線の電車線の標準的な高さは、レール面から5mと定められています。

これは、パンタグラフの高さに合わせて設計されています。

選択肢4. 電車線の偏いは、レール面に垂直の軌道中心面から300mm以内とした。

これは適切です。

鉄道の電車線の偏い(軌道中心線からのずれ)は、走行時のパンタグラフの安定性を確保するため、

300mm以内と定められています。

まとめ

この問題は、新幹線の電車線(トロリ線)に関する技術基準を問うものです。

電線の公称断面積、標準的な高さは、いずれも定められた基準を満たしており、適切です。

電線は110mm²の溝付硬銅線。

高さは5m。

電線の偏いは、軌道中心から300mm以内と定められています。適切です。

勾配は本線の場合、電車線勾配は、10/1000以下が設計基準となり、15/1000以下は不適切となります。

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