2級電気工事施工管理技士の過去問
平成29年度(2017年)
1 問8

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問題

2級 電気工事施工管理技術検定試験 平成29年度(2017年) 1 問8 (訂正依頼・報告はこちら)

汽力発電所の熱効率の向上対策として、不適当なものはどれか。
  • 高圧タービン出口の蒸気を加熱して低圧タービンで使用する。
  • 復水器の内部圧力を高くする。
  • 抽気した蒸気でボイラへの給水を加熱する。
  • ボイラの燃焼用空気を排ガスで予熱する。

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この過去問の解説 (3件)

01

復水器とは蒸気タービン等が作動した後に排出された蒸気を冷やし、
再度水に戻す機器の事を言います。
復水器の内部の圧力が低くなると、蒸気タービンの熱効率は上がる性質があります。
なので、復水器の内部は真空に保たれていた方がよいとされます。
よって、【2】復水器の内部圧力を高くするが不適切であるといえます。

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02

熱効率を向上させるためには、生じた熱を無駄なく使う工夫が必要です。

その方法のいくつかが、1・3・4 に挙げられています。

・高圧タービンで仕事を終えた蒸気でも、幾らかのエネルギーが取り出せるため、再加熱して低圧タービンで使用することで全体の効率を向上させます。

・ボイラから抽気した蒸気で、これから加熱する給水を予熱することで、加熱にかかるエネルギーを節約します。

・そのままだと捨てられてしまう排ガスの熱で、燃焼用空気を予熱して、加熱のエネルギーを節約します。

いずれも熱効率の向上対策として、実際に行われている方法です。

しかし復水器とは、蒸気を水に戻すための設備で負圧(圧力がマイナスになる)を利用するものです。
内部圧力を高くすれば、復水器の効率が悪化しますから、熱効率は悪くなります。

よって、不適当なもの、正解は、2 です。

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03

正解は2です。

蒸気でタービン(発電機)を回して発電するのが蒸気機関発電です。
復水器では蒸気から熱を奪って水に戻します。

復水器内の圧力は低い方が有利です。したがって、2の復水器の内部圧力を高くするは不適当です。

1の高圧タービン出口の蒸気を加熱して低圧タービンで使用する、3の抽気した蒸気でボイラへの給水を加熱する、4のボイラの燃焼用空気を排ガスで予熱するはすべて熱の有効利用、すなわち熱効率の向上対策になっています。

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