2級電気工事施工管理技士の過去問
令和元年度（2019年）後期
1 問12

「誘電加熱」とは電界を放射することで対象を加熱するものです。
マイクロ波を利用するものもあり、電子レンジはこの方法で加熱します。

一方、名前が似ているものの別の方式で「誘導加熱」があります。
これは磁界を照射することで金属を加熱するものです。
一般的に利用されているのはIH調理器です。


「誘電加熱」が電界を利用したもので電子レンジ。
「誘導加熱」が磁界を利用したものでIH調理器。


この問題は誘電加熱に関するものですから、アは「電界」　イは「電子レンジ」となり、3が正解です。

誘電加熱に印加するのは、交番電界です。
またマイクロ波加熱は、電子レンジに利用されます。
よって正解は３番です。

交番磁界は、誘導加熱の時に印加されます。
ＩＨ調理器は、渦電流により加熱されます。

誘電体加熱には、高周波加熱とマイクロ波加熱に分けられます。

高周波加熱は、絶縁された誘電体に高周波電界( 4 ～ 100 MHz)を加え、内部に生じる誘電体損で加熱する方式です。プラスチックの加工予熱で応用されています。

マイクロ波加熱は、誘電体物質に電磁波( 300 M ～ 30 GHz)を照射すると、内部に浸透したマイクロ波の電場で分子の振動が起きて、振動時の摩擦で誘電体が加熱する方式です。電子レンジがこの方式で加熱します。

以上から、問題文の空欄部は、次のようになります。

ア：電界

イ：電子レンジ