2級電気工事施工管理技士の過去問
令和元年度(2019年)後期
2 問22
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問題
2級 電気工事施工管理技術検定試験 令和元年度(2019年)後期 2 問22 (訂正依頼・報告はこちら)
電動機のみを接続する低圧電路の保護に関する記述として、「電気設備の技術基準とその解釈」上、不適当なものはどれか。
- 過負荷保護装置は、電動機が焼損するおそれがある過電流を生じた場合に、自動的にこれを遮断するものとする。
- 短絡保護専用遮断器は、過負荷保護装置が短絡電流によって焼損する前に、当該短絡電流を遮断する能力を有するものとする。
- 短絡保護専用遮断器は、当該遮断器の定格電流で自動的に遮断するものとする。
- 短絡保護専用ヒューズは、過負荷保護装置が短絡電流によって焼損する前に、当該短絡電流を遮断する能力を有するものとする。
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この過去問の解説 (3件)
01
しかし電動機は始動時に大きな電流が流れますから、瞬間的にやや大きな電流が流れる程度で遮断していたのでは実用的ではありません。
ですから過電流が“続いた場合”に、遮断する機能を持たせています。
しかし短絡電流は、過負荷電流と比べて、はるかに大きな電流が瞬間的に流れます。
この短絡電流は瞬間的に遮断しないと、負荷や他の過負荷保護装置を焼損してしまいます。
そのため、大電流が流れた時に限って、瞬間的に作動する「短絡保護専用遮断器」や「短絡保護専用ヒューズ」を用います。
ですから 3の「定格電流で遮断する」とある部分が間違いであり、不適切なものは 3 となります。
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02
短絡保護専用遮断器は、定格電流ではなく、短絡電流を自動的に遮断するものです。
よって、3番は不適当、2番は適当となります。
1番の過負荷保護装置は、過負荷による過電流を遮断する為、適当です。
4番の短絡専用保護ヒューズも短絡電流を遮断する為、適当です。
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03
電動機のみを接続する低圧電路の保護は、「電気設備の技術基準とその解釈」第33条に規定されています。
選択肢の内容が、規定の内容と同じなので、解説は加えず、規定にあっているかどうかだけで、適切、不適切を判断します。
〇 適切です。
第33条4項1号のイに規定されています。
〇 適切です。
第33条4項2号のイに規定されています。
× 不適切です。
第33条4項2号のロに規定されていますが、
「短絡保護専用遮断器は、当該遮断器の定格電流の1倍の電流で自動的に動作しないこと。」が規定の文です。
なお、規定には定格電流とは書かず、定格電流の1倍の電流としていますが、第33条では、定格電流の1.25倍、2倍の電流と、いろいろな区分けがあるためでしょう。
〇 適切です。
第33条4項3号のイに規定されています。
<参考>
今回の出題は第33条4項からの問題でした。4項の主要文を参照として紹介します。(余分な文書は削除・変更しています)
【 過電流遮断器として、低圧電路に施設する過負荷保護装置と短絡保護専用遮断器または短絡保護専用ヒューズを組み合わせた装置を、電動機のみ低圧電路で使用するものは、次の各号に適合する。
(1) 過負荷保護装置は、次に適合する。
イ 電動機が焼損するおそれの過電流を生じた場合に、自動的に遮断する。
(2) 短絡保護専用遮断器は、次に適合する。
イ 過負荷保護装置が短絡電流によって焼損する前に、当該短絡電流を遮断する能力を有する。
ロ 定格電流の1倍の電流で自動的に動作しない。
ハ 整定電流は、定格電流の13倍以下である。
ニ 整定電流の1.2倍の電流を通じた場合、0.2秒以内に自動的に動作する。
(3) 短絡保護専用ヒューズは、次に適合する。
イ 過負荷保護装置が短絡電流によって焼損する前に、当該短絡電流を遮断する能力を有する。
ロ 短絡保護専用ヒューズの定格電流は、過負荷保護装置の整定電流の値以下である。
ハ 定格電流の1.3倍の電流に耐える。
ニ 整定電流の10倍の電流を通じた場合、20秒以内に溶断する。
(4) 過負荷保護装置と短絡保護専用遮断器又は短絡保護専用ヒューズは、専用の1の箱の中に収める。 】
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