2級電気工事施工管理技士の過去問
令和2年度(2020年)後期
2 問31

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

2級 電気工事施工管理技術検定試験 令和2年度(2020年)後期 2 問31 (訂正依頼・報告はこちら)

電車線において、速度100km/h以上の運転区間に用いられるちょう架方式として、不適当なものはどれか。
  • ヘビーシンプルカテナリ式
  • コンパウンドカテナリ式
  • ツインシンプルカテナリ式
  • 直接ちょう架式

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

正解は4です。

電車線の架線方式は、電車の速度や輸送量などにより決まります。
架線方式で多く用いられるのは、シンプルカテナリ式です。ちょう架線からハンガで、トロリ線を吊るす方式で、ちょう架線、ハンガ、トロリ線の全てが1線の簡単な構成となっています。

本問題は、不適当な選択肢を選ぶ問題です。
選択肢については、以下の通りです。

1→ヘビーシンプルカテナリ式は、シンプルカテナリ式のちょう架線やトロリ線を太くしたものです。適用基準速度は、140km/h程度までです。

2→コンパウンドカテナリ式は、ちょう架線でドロッパで補助ちょう架線を吊り、補助ちょう架線からハンガでトロリ線を吊るす方式です。弾力性を向上しているため高速運転に向いています。適用基準速度は、160km/h 程度までです。

3→ツインシンプルカテナリ式は、シンプルカテナリを2つ並べた構成となっています。安定した電力供給が可能という利点があります。適用基準速度は、140km/h程度です。

4→不適当なので、これが正解です。
直接ちょう架式は、直接トロリ線を取り付ける方式で、設置が楽ですが、高速運転には向きません。適用基準速度は、低中速度です。

参考になった数34

02

正解は4です。

電車線におけるちょう架方式は、その鉄道に要求される速度と輸送量により決定されます。

1. ヘビーシンプルカテナリ式 → 適当です。
時速140km程度までの中負荷に適用されます。

2. コンパウンドカテナリ式 → 適当です。
時速160km程度までの重負荷に適用されます。

3. ツインシンプルカテナリ式 → 適当です。
時速140km程度までの重負荷に適用されます。

4. 直接ちょう架式 → 不適当です。
時速50km~85km程度までの軽負荷に適用されます。

参考になった数12

03

正解は4です。

1 .ヘビーシンプルカテナリ式 → 適当です。
シンプルカテナリ式は吊架線、トロリー線、1線ずつで構成される一番簡単な方式です。ヘビーシンプルカテナリ式は、トロリー線を太く丈夫にしています。
なお、列車速度は140 km/h 程度までです。

2 .コンパウンドカテナリ式 → 適当です。
吊架線からドロッパで補助吊架線を吊り、更にハンガーでトロリー線を吊るダブル構造になっています。シンプルカテナリ式より、弾力性を向上させて安定感をもたせた構造で、高速運転に向いている方式です。
なお、列車速度は160km/h 程度までです。

3 .ツインシンプルカテナリ式 → 適当です。
シンプルカテナリ方式の架線を2組並べた構成です。100 mm 間隔で架線に並列して架設していて、シンプルカテナリ式とほぼ同じ設備で負荷電流を増大できます。電圧降下を防止し、安定した電力供給ができるメリットがあります。
なお、列車速度は140 km/h 程度までです。

4 .直接ちょう架式 → 不適当です。
橋渡しに渡されたスパンビーム線に止め金具を付け、直接トロリー線を取り付ける方式です。
なお、列車速度は時速50km~85km程度までで、速度100km/h以上の運転区間に用いることはできません。
直接ちょう架式は、軽負荷な路面電車などで用いられる方式です。

参考になった数10