2級電気工事施工管理技士の過去問
令和3年度(2021年)前期
2 問13

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問題

2級 電気工事施工管理技術検定試験 令和3年度(2021年)前期 2 問13 (訂正依頼・報告はこちら)

火力発電所の燃焼ガスによる大気汚染を軽減するために用いられる装置として、最も不適当なものはどれか。
  • 脱硫装置
  • 脱硝装置
  • 電気集じん器
  • 空気予熱器

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この過去問の解説 (3件)

01

火力発電所では、燃焼時に発生する汚染物質を抑えるための装置が用意されています。

選択肢1. 脱硫装置

脱硫装置は、排ガス中の硫黄硫化物を触媒で吸着します。

さらにそれを酸素、水素で酸化させ、希硫酸として回収するので、正しいです。

選択肢2. 脱硝装置

脱硝装置は排ガス中の窒素酸化物にアンモニアを加え、無害の窒素と水に分解することで除去するので、正しいです。

選択肢3. 電気集じん器

電気集じん器は、マイナスイオンを帯びたバイじんをプラスの集じん極に集めることで除去するので、正しいです。

選択肢4. 空気予熱器

空気予熱器は、燃焼用の空気を予め温めておくことにより燃焼を容易にするもので、大気汚染とは無関係のため、誤りです。

参考になった数10

02

火力発電所の燃焼ガスによる大気汚染を軽減する問題です。

選択肢1. 脱硫装置

〇 正しいです。

脱硫装置で、硫黄酸化物SOxを除去します。

選択肢2. 脱硝装置

〇 正しいです。

脱硝装置で、窒素酸化物NOxを除去します。

選択肢3. 電気集じん器

〇 正しいです。

電気集じん器で、煤塵を除去します。

選択肢4. 空気予熱器

✕ 誤りです。

空気予熱器は、発電機の熱効率を向上させるためのもので、

大気汚染とは関係ありません。

まとめ

最近では、地球温暖化を防止するために、二酸化炭素の放出を出来るだけ抑えることも、

重要な課題になっています。

参考になった数2

03

火力発電運転時に、燃焼中に排気ガスに含まれる、窒素酸化物、硫黄酸化物、粉塵などの大気汚染物質を外部に排出しない対策が、大気汚染物質処理装置です。

・窒素酸化物に対しては、排煙脱硝装置を設置して、NOXを除去します。

・硫黄酸化物に対しては、排煙脱硫装置を設置して、SOXを除去します。

・粉塵に対しては、排煙集じん装置を設置して、粉塵を除去します。

選択肢1. 脱硫装置

 適当です。

選択肢2. 脱硝装置

 適当です。

選択肢3. 電気集じん器

 適当です。集じん機では、煤煙中に含まれる、すすや粉塵などの浮遊粒子を集めて排除します。

選択肢4. 空気予熱器

× 不適当です。空気予熱器は、ボイラー燃焼用空気を、燃焼ガスと熱交換して温めて、ボイラー効率と燃焼効率を向上させる設備です。

まとめ

<参考>

火力発電所の窒素酸化物、硫黄酸化物の処理は、燃料に含まれる窒素成分と硫黄成分を除去し、燃焼時の過剰空気の削減により、窒素酸化物、硫黄酸化物の生成を少なくしています。最終的に生成された窒素酸化物、硫黄酸化物は、脱硫装置や脱硝装置で処理します。

参考になった数2