2級電気工事施工管理技士の過去問
令和3年度(2021年)前期
2 問22

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問題

2級 電気工事施工管理技術検定試験 令和3年度(2021年)前期 2 問22 (訂正依頼・報告はこちら)

かご形誘導電動機にインバータ制御を用いた場合の特徴として、最も不適当なものはどれか。
  • 始動電流が大きくなる。
  • 低速でトルクが出にくい。
  • 速度を連続して制御できる。
  • 速度が商用電源の周波数に左右されない。

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この過去問の解説 (3件)

01

かご形誘導電動機にインバータを用いることによって、始動電流の抑制が可能となります。また、周波数制御も容易となるため、回転速度を連続的に調整出来るようになります。

選択肢1. 始動電流が大きくなる。

従来、かご形誘導電動機の始動電流は定格電流の5〜8倍ですが、インバータの導入により1.5〜2倍に抑えることができるため、「始動電流が大きくなる」は誤りです。

選択肢2. 低速でトルクが出にくい。

V/F制御により、周波数が低いと端子電圧も低くなるため、トルクが確保出来なくなります。

そのトルクを補う目的で、低回転領域でのみ電圧を底上げする必要があります(トルクブースト)。正しいです。

選択肢3. 速度を連続して制御できる。

インバータにより周波数制御が容易となるため、回転速度の調整が可能となります。正しいです。

選択肢4. 速度が商用電源の周波数に左右されない。

インバータにより周波数制御が容易となるため、回転速度の調整が可能となります。正しいです。

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02

インバータ制御は、インバータによって電圧と周波数を変化させます。VVVF制御と言います。

インバータ制御の特徴を以下に簡単に示します。

―――――――――――――――――――――――――――――――

NO    特徴             備考  

―――――――――――――――――――――――――――――――

➀  汎用電動機の変則が可能

②  連続変速が可能         常に最適速度が選べます。

③  始動電流が小さい

④  最高速度が電源に影響しない   電源周波数によりません

⑤  電動機の高速化・小型化

⑥  低速でトルクが出にくい     

⓻  加減速傾斜の調整が可能

⑧  かご形電動機に使用可能     電動機の保守が簡単です。

―――――――――――――――――――――――――――――――

選択肢1. 始動電流が大きくなる。

× 誤りです。始動電流が大きいではなく、小さいです。

選択肢2. 低速でトルクが出にくい。

 正しいです。

選択肢3. 速度を連続して制御できる。

 正しいです。

選択肢4. 速度が商用電源の周波数に左右されない。

 正しいです。

まとめ

<参考>

インバータ制御に当たって、留意すべきことがあります。

・始動トルクが不足する場合があります。

・運転騒音が発生します。

・電動機の温度が高くなりやすいです。

・瞬停時に再始動機能を設ける必要な場合があります。

・高調波対策が必要です。

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03

かご形誘導電動機にインバータ制御を用いた場合の特徴の問題です。

選択肢1. 始動電流が大きくなる。

✕ 誤りです。

インバータ制御のメリットの一つが、始動時の電圧や回転速度を抑えることで、

始動電流を小さくできる事です。

選択肢2. 低速でトルクが出にくい。

〇 正しいです。

インバーター制御の特徴として、回転数が低いときは電圧も下がるため、

トルクが出にくくなります。

選択肢3. 速度を連続して制御できる。

〇 正しいです。

回転数を1/2にすると、電力は1/8になるため、

大きな省エネ効果があります。

選択肢4. 速度が商用電源の周波数に左右されない。

〇 正しいです。

まとめ

インバーター制御は、省エネ対策として大きな効果があるため、

導入が進んでいますが、高調波が発生するなどの問題もあります。

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