2級電気工事施工管理技士の過去問
令和3年度(2021年)後期
5 問44

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問題

2級 電気工事施工管理技術検定試験 令和3年度(2021年)後期 5 問44 (訂正依頼・報告はこちら)

新築事務所ビルの電気工事における総合工程表の作成に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 諸官庁への書類の作成を計画的に進めるため、提出予定時期を記入する。
  • 工程的に動かせない作業がある場合は、それを中心に他の作業との関連性をふまえ計画する。
  • 関連する建築工程を記入して、電気工事との関連性がわかるようにする。
  • 仕上げ工事など各種の工事が集中する時期は、各作業を詳細に記入する。

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この過去問の解説 (3件)

01

総合工程表を作成するときに注意すべきことは、次のような項目です。

➀ 官庁・消防署・警察署などへ届け出る書類の提出時期

書類提出の時期は法的に決まっているため、絶対条件として提出時期を記載します。

② 電気工事と並行して行う建築工事や配管工事などの工程

特に、建築工事・配管などの他工種の工程と関連する電気作業の工程には、時期をずらすなどの注意も必要です。

③ ②の事項が一目で分かるように、電気工程表に、関連する工種の工事工程を記載して、電気工事とどう関わるかが分かるようにします

④ 主要機器の搬入・搬出工程

時期とともに搬出入の場所が分かるようにして、他工事との調整があれば分かるようにします

⑤ 官庁検査と客先検査の工程

特に官庁検査は動かせないために、官庁検査に合わせた製作・施工の工程が必要です。

⑥ 試運転工程

試運転工程は、他工種の試運転工程と重なることが多いため、他工種との調整を事前に入念に打ち合わせておく必要があります

例えば、ポンプの試運転には、電気・ポンプ機械・配管・その他関連工種と一体で試運転が行われます。万一、ポンプがスタートしない状況が起きても、打合せが十分であれば、どう対応するか決まっているため、すぐに対応できます。

⑦ 総合工程表にない、仕上げ工事のような各工種の作業が輻輳する場合の工程管理

各工種とも計画工程に基づいて、詳細の作業工程表を作成しているため、輻輳工事に関連する工種が集まって、詳細工程を元に調整することで、時間単位で工程を管理しながら作業することで、輻輳作業による障害は起こりません。

選択肢1. 諸官庁への書類の作成を計画的に進めるため、提出予定時期を記入する。

〇 適切です。

選択肢2. 工程的に動かせない作業がある場合は、それを中心に他の作業との関連性をふまえ計画する。

〇 適切です。

選択肢3. 関連する建築工程を記入して、電気工事との関連性がわかるようにする。

〇 適切です。

選択肢4. 仕上げ工事など各種の工事が集中する時期は、各作業を詳細に記入する。

× 不適切です。

総合工程表に各作業の詳細工程は記入せず、作業単位で詳細工程表を作成します。

詳細工程表は、毎日の日程と作業によっては時間単位での工程表とします。

まとめ

他工種との作業調整時には、お互いの詳細工程を持ち合って、日単位または時間単位で作業調整を行います。

また、大きな建設作業になると、毎日の工程会議が開かれ、工種ごとに特記工程を出しあって、輻輳する場合は時間調整をします。さらに細かな作業時間調整が必要な場合は、工程会議後に関連工種が工程表を持って集まり、調整を行います。

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02

総合工程表の作成に関する問題です。

総合工程表は着工から竣工までの全体の工程を書き表したものです。

選択肢1. 諸官庁への書類の作成を計画的に進めるため、提出予定時期を記入する。

正しいです。

許可を要するものは工程に影響を与えることがあるため、提出予定時期を記入するのが望ましいです。

選択肢2. 工程的に動かせない作業がある場合は、それを中心に他の作業との関連性をふまえ計画する。

正しいです。

工程的に動かせない作業がある場合は、その作業を基準に前後の工程を計画します。

選択肢3. 関連する建築工程を記入して、電気工事との関連性がわかるようにする。

正しいです。

関連する建築工程を記載し、工種の輻輳による手待ちが発生しないように、計画初期から調整を行うことが重要です。

選択肢4. 仕上げ工事など各種の工事が集中する時期は、各作業を詳細に記入する。

誤りです。

各作業の詳細は総合工程表ではなく、月間工程表等で工程調整を行うのが一般的です。

まとめ

電気工事においては受電日から逆算し、調整試験なども含めて余裕をもった工程とすることが望ましいです。

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03

工事全体の予定や進捗を把握する為に、総合工程表を作成します。

総合工程表には、工事の予定だけではなく、書類提出時期、試験調整の日程、検査日程等の全体的な予定を記載します。

選択肢1. 諸官庁への書類の作成を計画的に進めるため、提出予定時期を記入する。

諸官庁への書類作成について、総合工程表にあらかじめ提出予定時期を記載しておくと、提出前後の作業との関連性も含めて、提出がその時期で妥当であるかどうかを確認できるようになります。

選択肢2. 工程的に動かせない作業がある場合は、それを中心に他の作業との関連性をふまえ計画する。

納期や作業員の確保等、工程がある時期の間でしか動かせない場合には、その作業を中心に、前後の作業工程を計画します。

選択肢3. 関連する建築工程を記入して、電気工事との関連性がわかるようにする。

建築工事のある作業が終了しないと、電気工事の次の作業が進められない場合には、各工事の関連性が分かるようにするために、それぞれの作業を総合工程表に記載します。

選択肢4. 仕上げ工事など各種の工事が集中する時期は、各作業を詳細に記入する。

短期間に各種業者の工事が集中する場合には、部分工程表とも呼ばれる週間工程表や月間工程表を用いて、各作業を詳細に記入します。

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