2級電気工事施工管理技士の過去問
令和4年度(2022年)前期
1 問10
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問題
2級 電気工事施工管理技術検定試験 令和4年度(2022年)前期 1 問10 (訂正依頼・報告はこちら)
低圧配電系統における電気方式において、単相2線式と比較した三相3線式の特徴として、最も不適当なものはどれか。
ただし、線間電圧、力率及び送電距離は同一とし、材質と太さが同じ電線を用いるものとする。
ただし、線間電圧、力率及び送電距離は同一とし、材質と太さが同じ電線を用いるものとする。
- 電線1線あたりの送電電力は大きくなる。
- 送電電力が等しい場合には、送電損失が大きくなる。
- 回転磁界が容易に得られ、電動機の使用に適している。
- 三相分を合計した送電電力の瞬時値が一定で脈動しない。
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この過去問の解説 (3件)
01
三相3線式は、交流電流の位相を1/3ずつずらし、3本の電線を用いて送る方式です。
単相3線式と比べると、複数の電流を同時に送る時に電線の数を減らすことができます。
送電電力が大きく、回転磁界が容易に得られる等の特徴があります。
送電に用いる電線は、わずかな抵抗を持っています。電線の数を減らすことができる三相3線式の送電方式では、送電損失を減らすことができます。
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02
単相2線式と三相3線式を比較してみます。
1線当たりの電圧を V 、線路電流を I 、力率を cosθ 、線間抵抗を R とします。
送電電力をそれぞれ W1 ,W2 、電力損失を P1 ,P2 とします。
W1 = V I cosθ/2 、W2 = √3 V I cosθ/3
P1 = 2 I2 R 、P2 = 3 ((1/√3) I)2 R = I2 R
・ 三相3線式の方が、電線1線当たりの送電電力は、大きくなります。
・ 送電損失は、単相2線式では、P1 の2倍(2線)、 三相3線式では、P2 の3倍(3線)になるため、三相3線式の方が、小さくなります。
・ 回転磁界は、三相の方が固定子巻線に回転磁界が容易に得られます。
単相交流は、主巻線とコンデンサを接続した始動巻線を直角方向に配列することで回転磁界が得られます。
・ 三相はそれぞれの位相が120°ずれているため、瞬時値が常にゼロとなり、送電電力が一定で、脈動はしません。
〇 適切です。
× 不適切です。
送電損失は、三相3線式の方が、「大きくなる」ではなく、小さくなります。
〇 適切です。
〇 適切です。
<参考>
単相2線式 三相3線式
―――――――――――――――――――――――――――――
線路電流(I) P/(V cosθ) P/(√3 V cosθ)
線路損失 2 I2 R 3 I2 R
電圧降下 2 I (R cosθ+X sinθ) √3 (R cosθ+X sinθ)
(近似式)
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03
単相2線式と比較した三相3線式の特徴に関する問題です。
正しいです。
≪電線1条あたりの送電電力比率≫
〇単相2線式
VIcosθ/2
〇三相3線式
√3VIcosθ/3
三相3線式の方が約115%大きくなります。
誤りです。
≪電線1条あたりの電力損失比率≫
〇単相2線式
I1 P1=2I12R
〇三相3線式
I3=(1/√3)I1 P3=3I32R
三相3線式の方が約20%小さくなります。
正しいです。
三相あるので、回転磁界が容易に得られ、電動機の使用に適しています。
正しいです。
三相分を合成するため、単相のように脈動しません。
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