2級電気工事施工管理技士の過去問
令和4年度(2022年)後期
1 問9
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問題
2級 電気工事施工管理技術検定試験 令和4年度(2022年)後期 1 問9 (訂正依頼・報告はこちら)
変電所における次の記述に該当する中性点接地方式の種類として、適当なものはどれか。
「1線地絡時の健全相の電圧上昇が最も小さい接地方式」
「1線地絡時の健全相の電圧上昇が最も小さい接地方式」
- 非接地方式
- 直接接地方式
- 抵抗接地方式
- 消弧リアクトル接地方式
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この過去問の解説 (3件)
01
1線地絡時の健全相の電圧上昇が最も小さい接地方式は、直接接地方式です。
中性点と大地間に抵抗を隔てていないため、電位差が発生しません。
非接地方式では中性点を接地しておらず、通信線の誘導障害が小さくて済むという利点がありますが。しかし、地絡時の電圧が大きくなり、また地絡電流の発見が困難という欠点もあります。
誤りです。
正しいです。
抵抗接地方式では、非接地方式よりも地絡時の電圧が小さくて済みますが、直接接地方式よりはまだ大きいです。誤りです。
消弧リアクトル接地方式は、通信線の誘導障害が最も小さいという利点がありますが、地絡時の電圧は大きくなります。誤りです。
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02
変圧器の中性点は、地絡が起きたときに発生する過電圧を抑制し、保護継電器が確実に動作するように、原則的には接地が必要です。
中性点の設置方式には、非接地、直接接地、抵抗接地があります。抵抗接地には系統の特性に応じた消弧リアクトル接地や補償リアクトル接地の併用があります。
➀ 非接地方式
・1線地絡時に、地絡電流が小さく、通信線への電磁誘導障害も少なく、線路の短い電路で使われています。送電線路が長くなると、地絡時に、対地充電電流の影響で健全相の電圧が高くなり、異常電圧発生の可能性があります。
② 直接接地方式
・中性点を実際の抵抗がゼロの導体で設置する方式です。1線が地絡したときに、健全相の電圧上昇がほとんど起こらなく、異常電圧がほとんど発生しないため(他の接地方式と比べてです)、接続機器の絶縁低減が可能です。
・地絡電流は多くなるため、通信線への誘導障害などが起るため、高速遮断が必要です。
③ 抵抗設置方式
・中性点を100~1000Ωの抵抗で接地し、地絡電流を抑制し、通信線への誘導障害を防止できます。健全相の電圧上昇は、相電圧の√3倍程度上昇します。
④ 消弧リアクトル接地方式
・中性点に適当なインダクタンスを持ったリアクトル線で接地する方式です。
・1線地絡時に、線路の静電容量とリアクタンスとのインダクタンスによって、地絡電流を押さえ消弧を自動的に行えます。
・健全相の電圧上昇は、少なくとも相電圧の√3倍までは上昇します。
× 電圧上昇が最も大きく発生します。
〇 電圧上昇発生が最も小さい。
× 電圧上昇は相電圧の√3倍程度上昇します。
× 電圧上昇は相電圧の√3倍までは上昇します。
<まとめ>
中性点接地方式
――――――――――――――――――――――――――――――
項目 非接地 直接接地 抵抗接地 消弧リアクトル
――――――――――――――――――――――――――――――
健全相の 大 小 大 大
電圧上昇 長距離時 相電圧の 相電圧の
異常電圧 √3倍 √3倍近く
地絡電流 小 最大 中 最小
電磁誘導 小 最大 中 最小
電圧(通信線)
――――――――――――――――――――――――――――――
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03
変電所における中性点接地方式の問題です。
✕ 誤りです。
中性点が接地されていないため、健全相の電圧上昇は大きくなります。
〇 正しいです。
接地抵抗が最も小さくなるため、健全相の電圧上昇は小さくなります。
✕ 誤りです。
抵抗がある分、中性点の電位が上昇するため、健全相の電圧上昇は大きくなります。
✕ 誤りです。
リアクタンスがある分、中性点の電位が上昇するため、健全相の電圧上昇は大きくなります。
直接接地が出来れば一番いいのですが、地絡電流がおおきくなり、
通信障害などが発生するので、抵抗やリアクトルで地絡電流をある程度抑制します。
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