2級電気工事施工管理技士の過去問
令和4年度(2022年)後期
2 問9

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問題

2級 電気工事施工管理技術検定試験 令和4年度(2022年)後期 2 問9 (訂正依頼・報告はこちら)

照明用語に関する記述として、「日本産業規格( JIS )」上、不適当なものはどれか。
  • 室指数とは、作業面と照明器具との間の室部分の形状を表す数値で、照明率を計算するために用いるものである。
  • 保守率とは、照明施設をある一定の期間使用した後の作業面上の平均照度の、その施設の新設時に同じ条件で測定した平均照度に対する比である。
  • 光束法とは、光源又は照明器具の配光測定データを使用して、対象とする作業面内の各位置における直接照度を予測する計算方法である。
  • 配光曲線とは、光源の光度の値を空間内の方向の関数として表した曲線である。

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この過去問の解説 (3件)

01

光束法とは、ある作業面における平均照度及び、ある照度を確保するのに必要な照明の数を求めるのに用いられる方法です。

選択肢1. 室指数とは、作業面と照明器具との間の室部分の形状を表す数値で、照明率を計算するために用いるものである。

天井までの高さが高いほど、室指数は小さくなります。

正しいです。

選択肢2. 保守率とは、照明施設をある一定の期間使用した後の作業面上の平均照度の、その施設の新設時に同じ条件で測定した平均照度に対する比である。

正しいです。

選択肢3. 光束法とは、光源又は照明器具の配光測定データを使用して、対象とする作業面内の各位置における直接照度を予測する計算方法である。

光束法とは、ある作業面における平均照度及び、ある照度を確保するのに必要な照明の数を求めるのに用いられるものです。

誤りです。

選択肢4. 配光曲線とは、光源の光度の値を空間内の方向の関数として表した曲線である。

配光曲線とは、光の大きさや向いている方向を曲線で表したものです。

照明器具や照明方法によって、その形は変わります。

正しいです。

参考になった数32

02

JIS Z 8113 照明用語による定義を紹介します。JISに書いてある表現を変えて、分かり易くしています。(本質は変わりません)

➀ 室指数

・作業面と照明器具との関係を、部屋の形状を使って数値で表したものです。照明率を求めるのに使われます。

・照明率は、光源の光束のうち何%が作業面に入ったかの割合です。

・部屋指数が大きいと、照明率も大きくなります。

・部屋指数=XY/(X+Y)H 

X:部屋の間口、Y:部屋の奥行き、H:作業面から光源までの高さ

② 保守率

・照明施設を、ある一定期間使用した後の作業面上の平均照度と、その施設が新設時に同じ条件で測定したときの平均照度とを、比率で表します。

・光源の減衰や、部屋の汚れによる反射率低下により、暗くなってきます。初期照度の何%まで照度が下がっても、必要な照度が保たれるかを示します。

③ 光束法

・ランプや照明器具の数量と形式、部屋の特性、作業面の平均照度、これらの互いに及ぼす関係を予測する計算方法です。

・E=FNUM/A  

・N=EA/FUM  

E:平均照度、F:ランプの光束、N:ランプ本数、U:照明率、M:保守率、A:床面積

④ 配光曲線

・光源の光度値を、空間内における方向関数として表した曲線です。

・通常は測光の中心を原点とした極座標で曲線を表します。

選択肢1. 室指数とは、作業面と照明器具との間の室部分の形状を表す数値で、照明率を計算するために用いるものである。

〇 正解です。

選択肢2. 保守率とは、照明施設をある一定の期間使用した後の作業面上の平均照度の、その施設の新設時に同じ条件で測定した平均照度に対する比である。

〇 正解です。

選択肢3. 光束法とは、光源又は照明器具の配光測定データを使用して、対象とする作業面内の各位置における直接照度を予測する計算方法である。

× 誤りです。

記述された内容は、光束法ではなく、逐点法の説明です。

選択肢4. 配光曲線とは、光源の光度の値を空間内の方向の関数として表した曲線である。

〇 正解です。

まとめ

<参考>

誤った選択肢は、光束法が誤りか、光束法の内容が逐点法になっていて誤りか、どちらが誤りかは分かりません。どちらも、正確に覚えた方が、今後、同様な問題が出ても対応できます。

逐点法の基本的な法則

➀ 距離の逆2乗の法則

照度は光源の光度の比例し、距離の2乗に反比例します。

② 入射角の余弦則

ある面の照度は光の入射角の余弦に比例します。

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03

日本産業規格(JIS)において、照明設備に関する様々な基準が定められています。

選択肢3. 光束法とは、光源又は照明器具の配光測定データを使用して、対象とする作業面内の各位置における直接照度を予測する計算方法である。

光束法とは、作業面の平均照度や、設計照度を得るために必要な光源(照明器具)

の数量を予測するために使用されている計算方法です。

参考になった数8